街中やSNSで「GUの店舗が閉店する」というお知らせを目にすることが増えたように感じませんか?
安くてトレンド感のあるアイテムが揃うGUは、私たちの生活に欠かせないブランドの一つですが、なぜ閉店が続いているのでしょうか。

(出典:GU)
もしかして経営が危ないの?と心配になる人もいるかもしれません。
本記事では、GUの閉店が相次ぐ理由やその背景について、さまざまな角度から徹底的に調査し、分かりやすく解説していきます。
GUの閉店ラッシュなぜ?潰れる理由や閉店が多い背景は?

(出典:GU)
GUの店舗が閉店する背景には、単一の理由だけではなく、社会情勢の変化やファッション業界全体の構造変化など、複数の要因があるように感じます。
それぞれ解説していきます!
閉店理由1:原料や人件費、光熱費の高騰のため

GUの閉店理由としてまず考えられるのが、アパレル業界全体が直面している深刻なコスト高の問題で、服の元となる原材料費、店舗で働くスタッフの人件費、そしてお店の電気代などの光熱費まで、あらゆるコストが上昇しており、これが経営を圧迫しているのです。
GUといえば、なんといっても「お財布に優しい価格」が魅力ですが、その価格を維持するのが年々難しくなっているのが現状です。
海外で生産されることが多い衣料品は、円安の影響で輸入コストが大きく増加しています。
過去には、GUが原材料の高騰を理由に、990円だったジーンズを1290円に値上げしたケースもあり、企業努力だけではコスト増を吸収しきれないという現実の表れだと思われます。

コスト圧力は、特に家賃や人件費がかさむ店舗の採算性を悪化させ、利益を出しにくくなった店舗から閉店していく、というのは経営判断として自然な流れであり、GUも例外ではないと考えられます。
例えば、郊外のロードサイド店舗である「GU 安曇野穂高店」や「GU 松山平田店」などの閉店も、こうしたコスト面での採算性を考慮した結果、採算の取れるモール内の店舗などに経営資源を集中させる戦略の一環と見ることができるかもしれません。
| 補足情報 | 内容 | GUへの影響 |
|---|---|---|
| 原材料費 | 綿花やポリエステルなどの価格が世界的に変動します。 | 円安も相まって、仕入れコストが大幅に増加していると考えられます。 |
| 人件費 | 販売スタッフの確保や最低賃金の上昇が負担になります。 | 全国に約430店舗を展開するため、人手不足は深刻な課題だと思われます。 |
| 店舗運営費 | 電気代などの光熱費や、店舗の家賃が経営を圧迫します。 | 特に大型のロードサイド店では、このコストが重くのしかかるのです。 |
閉店理由2:競合店の影響を受けたため

今のファッション業界は、まさに群雄割拠の時代です。
特に強力なライバルとして挙げられるのが、中国発の激安通販サイト「SHEIN(シーイン)」で、驚くほどの低価格と圧倒的な商品数を武器に、特に若者からの絶大な支持を集めています。
若年層に人気なSHEINですが日本だけで既に4000〜5000億円もの売上を上げているようで、これまでGUがターゲットとしてきた層の需要を大きく奪っている可能性が高いです。
また、近年大きく市場を拡大している「古着」も無視できない存在で、サステナブルへの関心の高まりや、一点物の価値を求める消費者の増加により、新品の服ではなく古着を選ぶ人が増えています。

(出典:SHEIN)
2019年頃から再燃した古着ブームは、GUのようなファストファッションブランドから顧客を奪う一因になっているかもしれません。
さらに、同じファーストリテイリンググループに属する「ユニクロ」との競合、いわゆる「カニバリゼーション(共食い)」も指摘されています。

ベーシックで全世代向けのユニクロと、トレンド重視で若者向けのGUという棲み分けはありますが、価格帯や一部の商品カテゴリーが重なるため、顧客を奪い合ってしまう側面があるのです。
こうした厳しい競争環境の中で、売上が伸び悩んだ店舗が閉店に至るケースも少なくないと思われます。
| 競合の種類 | 特徴 | GUへの影響 |
|---|---|---|
| 海外ファストファッション (SHEINなど) | アプリ完結の超低価格・多品種モデルが特徴です。 | 価格競争で厳しい戦いを強いられていると思われます。 |
| 国内専門チェーン (しまむらなど) | 地域に密着し、幅広い年齢層に強いのが特徴です。 | GUとは少し客層が異なりますが、低価格帯では競合するのです。 |
| 古着・リユース市場 | 一点物やサステナブルという新しい価値を提供します。 | ファッションへの支出が、新品ではなく古着に向かう流れがあるのです。 |
閉店理由3:店舗ポートフォリオの最適化と出店戦略の転換のため
一連の閉店は、実はGUが衰退している証拠ではなく、むしろ次のステージへ成長するための戦略的な「店舗の入れ替え」である、という専門的な見方ができます。

これは「スクラップ&ビルド」と呼ばれる手法で、採算の悪い古い店舗を閉店(スクラップ)する一方で、より集客力が見込める場所に新しい店舗を建設(ビルド)する戦略のことです。
実際に、閉店した店舗の多くが、近隣の大型ショッピングモールなどへ「移転」しているケースが目立ちます。
- GU茨木鮎川店は、閉店後にイオン茨木店に集約されました。
- GUイトーヨーカドー大宮宮原店は、「GU大宮ステラタウン店」として移転オープンしています。
- GU池袋東口店も、隣接するユニクロが入居する建物への移転でした。
こうした動きから、GUの出店戦略が、かつての郊外の道路沿いにある「ロードサイド型」から、駅の近くや商業施設の中にある「レールサイド型」へとシフトしていることが読み取れます。

これは、車を持たない若者層や都市部に住む人々にとって、よりアクセスしやすい場所に出店することで、新たな顧客を獲得しようという狙いがあると考えられます。
店舗を大型化し、オンラインストアとの連携を強化した「OMOストア」としての機能を持たせることが多く、顧客はオンラインで注文した商品を店舗で受け取ったり、豊富な在庫の中から自分に合った一着を見つけたりと、より便利で楽しい買い物体験ができるようになります。

最近のGUの閉店は、未来の成長を見据えた、より効率的で魅力的な店舗網を築くための、前向きな事業戦略の一環である可能性が高いのです。
| キーワード | 意味 | 具体的な動き |
|---|---|---|
| スクラップ&ビルド | 古い店舗を閉め、新しい店舗を開くことです。 | 採算の悪い店舗を閉店し、大型商業施設などに移転・集約しています。 |
| レールサイド戦略 | 駅の近くや駅直結の商業施設に出店することです。 | 都市部の顧客や若者層へのアプローチを強化していると思われます。 |
| OMOストア | オンラインと実店舗を融合させた店舗のことです。 | EC在庫の試着や受け取りなど、新しい買い物体験を提供しているのです。 |
本当に閉店ラッシュ?過去に閉店した店舗例

「閉店ラッシュ」という言葉が本当なのか、実際に近年閉店した店舗をリストアップしてみました。
移転や契約満了など、様々な理由が含まれていますが、全国各地で店舗の入れ替わりが起きていることがわかります。
2025年
- 2025年6月29日:GU 宇都宮細谷店 閉店
- 2025年4月6日:GU 松阪店 閉店
- 2025年3月30日:GU サンエーマチナトシティ店 閉店
- 2025年3月23日:GU 小牧パワーズ店 閉店
- 2025年1月13日:GU 京王聖蹟桜ヶ丘店 閉店
2024年
- 2024年8月25日:GUジーユー 水口店(滋賀県甲賀市)
- 2024年6月2日:GUジーユー 豊橋小向店(愛知県豊橋市)
- 2024年4月7日:GUジーユー 太田店(群馬県太田市)
- 2024年4月7日:GUジーユー 越谷店(埼玉県越谷市)
- 2024年4月7日:GUジーユー アルプラザ城陽店(京都府城陽市)
- 2024年3月31日:ジーユー(GU) イオンモール浦和美園店(埼玉県さいたま市)
- 2024年3月31日:GU ジーユー イオンタウン彦根店(滋賀県彦根市)
- 2024年2月25日:GU ジーユー 松本パルコ店(長野県松本市)
- 2024年1月28日:GU ジーユー イオンモール姫路大津店(兵庫県姫路市)
- 2024年1月8日:GUジーユー かみしんプラザ店(大阪府大阪市)
2023年
- 2023年10月22日:GU(ジーユー)ベルシャイン伊那店(長野県伊那市)
- 2023年10月15日:GU(ジーユー)ビックカメラ立川店(東京都立川市)
- 2023年10月1日:GU(ジーユー)浜松可美店(静岡県浜松市)
- 2023年9月18日:GU(ジーユー)町田ジョルナ店(東京都町田市)
- 2023年8月20日:GU(ジーユー)ララガーデン春日部店(埼玉県春日部市)
- 2023年8月20日:GU(ジーユー)クロスガーデン多摩店(東京都多摩市)
- 2023年7月23日:ジーユー(GU)ニトリモール相模原店(神奈川県相模原市)
- 2023年6月25日:GU(ジーユー)藤沢石川店(神奈川県藤沢市)
- 2023年5月16日:GU(ジーユー) 札幌PIVOT店(北海道札幌市)
- 2023年5月7日:GU(ジーユー)池袋東口店(東京都豊島区)
- 2023年5月7日:GU(ジーユー) 新潟女池店(新潟県新潟市)
- 2023年4月16日:GUジーユー 清水町店(静岡県駿東郡)
- 2023年4月16日:GUジーユー 徳島出来島店(徳島県徳島市)
- 2023年4月2日:GU ジーユー イトーヨーカドー大宮宮原店(埼玉県さいたま市)
- 2023年1月9日:GU(ジーユー) 伊勢店(三重県伊勢市)
2022年
- 2022年10月26日:GU(ジーユー) 川崎菅生店(神奈川県川崎市)
- 2022年10月19日:GU(ジーユー) 鹿島神栖店(茨城県神栖市)
- 2022年9月22日:GU(ジーユー) ららぽーと湘南平塚店(神奈川県平塚市)
- 2022年9月22日:GU(ジーユー) 高槻店(大阪府高槻市)
- 2022年9月18日:GU(ジーユー) ウィングキッチン京急蒲田店(東京都大田区)
- 2022年9月15日:GU(ジーユー) 羽生店(埼玉県羽生市)
- 2022年9月4日:GU(ジーユー)多治見店(岐阜県多治見市)
- 2022年9月4日:GU(ジーユー)茨木鮎川店(大阪府茨木市)
- 2022年9月1日:GU(ジーユー) ヨークタウン市名坂店(宮城県仙台市)
- 2022年5月22日:GU(ジーユー) アルパーク広島店(広島県広島市)
- 2022年5月1日:GU(ジーユー) 山形北店(山形県山形市)
- 2022年3月27日:GU(ジーユー) コレットマーレ店(神奈川県横浜市)
- 2022年2月27日:GU(ジーユー) 鉄砲町店(山形県山形市)
- 2022年2月27日:GU(ジーユー) イオンモール猪名川店(兵庫県川辺郡)
開店する店舗も多いのですが上記のように閉店する店舗も多いのです。
GUの閉店についてどう思う?みんなの声を調査

実際にGUの閉店に直面した人たちは、どのように感じているのでしょうか。
SNSや地域の情報サイトに寄せられた声を集計してみると、閉店を「残念に思う、寂しい」という声が約70%と最も多く、次いで「移転なら仕方ない」という声が約20%、「その他(跡地への期待など)」が約10%という印象でした。
具体的な声を見てみましょう。
やはり、日常的に利用していた店舗がなくなることへの寂しさや不便さを感じる声が圧倒的に多いようです。
一方で、移転先が近くにあれば納得できるという意見や、閉店後の跡地に何ができるのか期待する声も見られました。
Q&A
GUの閉店に関して、皆さんが疑問に思いそうなことをQ&A形式でまとめました。
- GUは本当に経営が危ないの?
いいえ、その可能性は極めて低いと考えられます。GUの閉店は、経営不振によるものではなく、多くが前述したような「戦略的な店舗の入れ替え(スクラップ&ビルド)」の一環です。
GU単体でも2025年8月期には売上高3307億円を記録する巨大ブランドですし、親会社であるファーストリテイリング全体では、国内ユニクロ事業だけで売上高1兆円を超えるなど、業績は非常に好調です。GUの柚木治社長も「最終的にはユニクロと同程度のブランド規模まで成長することを目指している」と公言しており、ブランドとして守りに入るどころか、むしろさらなる成長を目指している段階なのです。閉店は、その成長に向けた体力づくりの一環と捉えるのが正しい見方だと思われます。
- 昔あったコスメ(化粧品)は、なぜ無くなったの?また復活する可能性は?
GUのコスメライン「#4me by GU」は、2021年秋冬シーズンを最後に生産を終了しており、今のところ再始動の予定はないようです。
柚木社長によると、2020年に「何事も挑戦」という形でトライアル的に始めたものの、GUが考えていたほどお客様のニーズが確認できなかった、というのが理由です。GUの強みは「価格と価値のバランス」ですが、コスメに関しては、お客様に心から満足してもらえる品質のものを、納得してもらえる価格で提供することが難しかった、と判断したようです。「少なくとも今はまだ準備不足、実力不足」と語っており、将来的にアパレル一本でいくかどうかは未定としつつも、当面の復活はなさそうです。
- 海外のGU店舗も、日本と同じように閉店しているの?
海外の状況は、国や地域によって大きく異なります。
例えば、韓国では2018年に初出店しましたが、当時悪化していた日韓関係の影響などもあり、残念ながら2020年8月に全店舗を閉店し、撤退しました。
一方で、ブランドのグローバル化は積極的に進めています。現在、中国本土、台湾、香港に合わせて数十店舗を展開しているほか、2022年にはアメリカ・ニューヨークにポップアップストアをオープンし、北米市場への挑戦を始めています。柚木社長は「日本に閉じこもっていては成長はない」と語っており、今後は海外展開をさらに加速させていく方針です。国ごとに商品を大きく変えるのではなく、世界で通用する一つのコレクションで勝負しようとしているのがGUの海外戦略の特徴なのです。
