2026年5月6日、香川県高松市桜町にあるモスバーガー高松栗林店が閉店。
地元住民を中心に「なぜ?」「跡地はどうなるの?」という声が広がっています。
本記事では、閉店の背景にある理由と跡地の行方について、一次情報をもとに徹底調査・考察していきます。
モスバーガー高松栗林店の閉店なぜ?

モスバーガー高松栗林店は、香川県高松市桜町2-14-24に位置し、栗林公園駅から徒歩圏内にあるお店です。
口コミサイトには「店員さんが丁寧で感じがよい」「駐車場も広く店内が明るい」「平日のお昼も混んでいる」といった声が多く残っており、地域に長年愛されてきた存在でした。
学校が近く学生利用が多いことも、このお店の特徴のひとつでした。
閉店までの時系列
| 時期 | 出来事 |
|---|---|
| 2025年12月31日 | ありがとうサービスが年末年始営業変更を公表。高松栗林店は16時閉店 |
| 2026年1月1日 | 元日を「店休日」として設定(系列13店中7店が同様の対応) |
| 2026年4月20日 | 「5月6日をもって閉店する」との情報がXで拡散。5万件以上の表示を記録 |
| 2026年5月6日 | 閉店 |
SNS上では、閉店ニュースに対してさまざまな声があがりました。
- 「たしか、職安の近くでしたっけ?まだきれいな建物やったのに 残念ですね」
- 「マクドも無くなったのに…なんでやろか?」
- 「それはショック😵 けっこーお客さん入ってたと思ってましたが…」
表面上は繁盛しているように見えるお店でも閉店に至るのは、飲食業界では珍しいことではありません。外から見えない経営上の事情があるはずです。次のようなものが理由として考えられます。
閉店理由1:フランチャイズ運営会社による香川エリア単独店舗の運営継続が採算面で困難になったため

モスバーガー高松栗林店を運営していたのは、愛媛県今治市に本社を置く株式会社ありがとうサービスです。
ブックオフ・ハードオフなどのリユース事業と、モスバーガーをはじめとする飲食事業を柱に四国エリアで展開するフランチャイズ企業で、2005年の設立以降、愛媛・香川・高知を中心にモスバーガーを展開してきました。
同社の公式サイト(2026年4月時点)を確認すると、香川県内のモスバーガー店舗は高松栗林店の1店舗のみであることがわかります。愛媛県7店舗・高知県5店舗に対し、香川はたった1店舗という「飛び地」状態でした。

フランチャイズ経営において、1つのエリアに1店舗だけ運営することは、経営効率の観点から非常に不利な状況で、食材の物流コスト、スーパーバイザーの定期訪問にかかる費用、アルバイト採用の広告費など、複数店舗があれば分散できるコストが1店舗にすべてのしかかります。
事業の重心が愛媛・高知にあるなかで、香川の1店舗だけを維持し続けることの経営的合理性は、年々薄れていったと考えられます。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 運営会社 | 株式会社ありがとうサービス(愛媛県今治市) |
| 香川県モスバーガー店舗数 | 1店舗(高松栗林店のみ)※2026年4月現在 |
| 愛媛県モスバーガー店舗数 | 7店舗 |
| 高知県モスバーガー店舗数 | 5店舗 |
なお、モスバーガーのフランチャイズ加盟には初期費用として加盟金200万円・保証金40万円・研修費などが必要であり、さらに内外装費や設備費も別途かかります。
これだけの初期投資をしたうえで1店舗だけ運営するのは、他エリアの複数店と比べても負担が重く、見直しの対象になりやすい状況だったと思います。

実際に全国でも同様のケースがあります。2025年7月には兵庫県三田市のモスバーガー 三田ウッディタウン店が、地域住民から「まさか閉店するなんて」と驚かれながらも閉店していて、また同年12月には京都・四条河原町店も閉店しています。
ちなみに、フランチャイズ契約には「契約終了後2年間は、ハンバーガーを主力商品とした店舗の運営や他チェーンへの加盟が禁止」という条件があります。
閉店後に運営会社がすぐ別のバーガー店を始めることは契約上できないため、跡地活用は別の方向に向くことが考えられます。
閉店理由2:高松市全体で若年人口の減少が進み、地域の飲食需要が構造的に変化しているため

高松市の人口は、すでに減少局面に入っています。
国立社会保障・人口問題研究所の最新推計(2023年12月公表)によると、高松市の総人口は2020年の約41.7万人から、2050年には約35.1万人まで減少する見通しです。
これは約15.9%もの減少です。さらに2060年には約27.7万人にまで落ち込むとされており、現在比で実に31%の減少が予測されています。
モスバーガーのような若者・学生・ファミリー向けのお店にとって、特に痛いのが年少人口(0〜14歳)と生産年齢人口(15〜64歳)の減少です。

香川県全体でも65歳以上の高齢者割合は31.8%(令和2年国勢調査)に達しており、全国平均の28.6%を大きく上回っています。
高齢者が増えるほど、ファストフードよりも和食・軽食・定食へのニーズがシフトしていきます。来店客のボリューム層が変われば、売上構成も変わっていきます。
| 高松市の人口推移と将来予測 | 人口 |
|---|---|
| 2015年 | 約420,748人 |
| 2020年 | 約417,496人(5年で約3,252人減) |
| 2050年(推計) | 約351,000人(2020年比▲15.9%) |
| 2060年(推計) | 約277,000人(現在比▲31%) |
SNS上で「マクドも無くなったのに…なんでやろか?」というコメントがありましたが、これは非常に重要な視点です。
マクドナルドとモスバーガーという2大ハンバーガーチェーンが同じエリアから相次いで撤退しているとすれば、個別の店舗問題というよりも、エリア全体でのファストフード需要の構造的な縮小が起きている可能性があります。

ここで独自の観点をひとつ。高松市は車社会として知られていますが、モスバーガー高松栗林店にはドライブスルーがありませんでした。
車で来店して「停めて、入って、注文して、待つ」という動線は、忙しいランチタイムに避けられることもあります。
近年はUber Eatsなどのデリバリー需要が拡大し、「お店に足を運ぶ理由」がより問われる時代になっています。立地の強みを最大化できない構造になっていた可能性も考えられます。
【豆知識】モスバーガーの立地戦略について
| モスバーガーの立地の特徴 | 内容 |
|---|---|
| 出店場所の傾向 | 駅前から少し離れた「ちょっと不便」な場所が多い |
| コンセプト | 「わざわざ来てくれる」地域密着型の常連客を大切にする |
| 競合との違い | マクドナルドが交通量重視の立地なのに対し、住宅街寄り |
| 弱点 | エリアの人口変化・商圏縮小の影響を受けやすい |
跡地はどうなるの?別の飲食店?

モスバーガー高松栗林店が位置する高松市桜町2丁目は、住宅地と商業施設が混在するエリアです。
口コミによれば「駐車場が広く明るい」という評判があり、テナントとしての条件は悪くありません。近くにはやきとり大吉 桜町店やドミノ・ピザ高松栗林店なども立地しており、飲食系の需要が一定程度あるエリアといえます。
跡地活用としてよくあるパターンは次のとおりです。
| 跡地活用の可能性 | 可能性の目安 |
|---|---|
| 別の飲食チェーン(カフェ・定食など) | ◎ 駐車場付きでテナント条件が整いやすい |
| ドラッグストア・コンビニ | ○ 住宅地に近く生活系ニーズが高い |
| 建物活用のまま別業種 | ○ 「きれいな建物」との声もあり即活用しやすい |
| 更地化・新築 | △ 現時点では情報なし |
| 別フランチャイジーによるモスバーガー継続 | △ 可能性はゼロではないが情報なし |
SNS上での地域住民の希望としては、「カフェになってほしい」「定食屋が来たら嬉しい」「テイクアウトができるお店がいい」などの声が見受けられます。
学校が近くて学生利用も多いエリアだけに、リーズナブルに食べられるお店への期待は根強いです。
建物の状態も良いため、改装コストを抑えて新テナントを誘致しやすくなります。
閉店からそう遠くない時期に、次の情報が出てくることを期待しています。
モスバーガー高松栗林店の閉店を驚く声は多い

2026年4月20日にXにて閉店情報が投稿されると、5万件以上の表示を記録しました。
投稿者・リプライ・引用ポストすべてを含めると、関心の高さは明らかです。
口コミや反応を筆者が独自に分類すると、おおよそ次の割合になります。
驚き・ショック系:約45%(「それはショック」「信じられない」など)
残念・惜しむ系:約35%(「きれいな建物やったのに」「お気に入りだったのに」など)
原因を考える系:約15%(「マクドも無くなったのに、なんでやろか」など)
感謝・応援系:約5%(「長い間ありがとう」「お疲れ様」など)
代表的な口コミを紹介します。
注目したいのが「けっこーお客さん入ってたと思ってましたが…」というコメントです。
外から見た繁盛感と、経営上の実態は必ずしも一致しません。
実際、飲食業全体で見ると閉店に至るケースの多くが「売上は一定あるが、コスト・人件費・家賃のバランスが崩れた」というパターンです。
このお店もまた、そういった見えない苦労があったのかもしれません。地域の常連さんたちにとっては、本当に惜しいお店を失ったと思います。
