2024年12月10日に全店舗閉店したアリシアクリニック。
今回は社長死亡の噂や閉店理由、閉店後の店舗動向などを整理し、今後の医療脱毛業界動向も考察していきます。
アリシアクリニックの社長死亡はデマ!
(出典:アリシアクリニック)
アリシアクリニックの閉店報道後、「社長が死亡したから倒産した」という噂が検索結果を見る限りあるようです。
しかし、この情報は事実ではないのです。
他事例で経営を担う重要人物が倒産にともない急逝したケースがあったとされるが、アリシアクリニック社長本人が亡くなったという正式な確認はないのですよね。
誤情報はSNS上で瞬く間に拡散し、閉店騒動で混乱する消費者心理を煽った考えられます。
情報を十分に精査せず、デマが流れていく状況は、経営破綻で揺れる企業には二次的なダメージを与えやすいようです。
アリシアクリニックの社長は健在!噂はなぜ?
アリシアクリニック社長が健在であるにもかかわらず、死亡説が出回った背景には、グループ経営陣周辺での急な人事変動や関連企業の破綻などが複雑に絡み合ったと考えられます。
ちなみにアリシアクリニックを運営するのは医療法人社団 美実会および⼀般社団法⼈八桜会で代表理事は家老 仁郎氏です。
実質的な経営を支えた人物の急逝や、倒産による方針不透明化などが、間接的に「社長が亡くなった」という誤った解釈を生みやすくしたのです。
アリシアクリニックが全店閉店!閉店跡地や閉店理由は?なぜ閉店ラッシュ?
多くの利用者がいたアリシアクリニックが急な全店閉店に至った背景には、複数の大きな要因が積み重なった流れがあるようです。
多くの利用者が驚きと不安を覚えたアリシアクリニックの全店閉店は、2024年12月10日に電撃的に実施。
全スタッフ約1500名が同日に出社して破産を知り、施術を受けるはずだった顧客も困惑した状況が生まれたようです。
年間収入約163億円を誇った2021年頃から、2023年4月期には売上が134億円台に減少したアリシアクリニックは、市場競争の激化や環境変化、グループ関連倒産など複合的要因が重なって閉店に追い込まれたと考えられます。
最終的に自己破産手続きに入り、未施術分の前払い料金や返金問題も発生し、多くの債権者を抱える状況となったようです。
閉店跡地はどうなる?撤退した店舗はその後どうなる?
アリシアクリニック全店閉店後、その設備や店舗スペースは今後どうなるのでしょうか。
破産手続きが進行する中で、未施術分の前払い料金については返金が極めて困難な状況と公式に発表されており、多くの顧客が困惑していますよね。
店舗跡地は、他の美容クリニックや飲食店、コワーキングスペースなどに転用される可能性もあるようです。
医療機器や備品類は破産管財人の管理のもとで処分され、場合によっては他のクリニックへ売却されることもあり得るようです。
負債処理や資金化が求められる中で、アリシアクリニックの痕跡は徐々に消え、新たなテナントが入居することで街並みや医療脱毛市場の様相も変わっていくではないでしょうか。
ここからは閉店(倒産)に至った理由について考察を交えて紹介します。
閉店理由1:広告も効果が弱かった?医療脱毛市場の競争激化や家庭用脱毛器の普及のため
広告で街中を彩っていた頃を覚えている利用者からすると、あれほど目立っていたのに、と疑問が膨らむのではないでしょうか。
2016年頃、アリシアクリニックは神田沙也加さんを起用した大型広告戦略で一世を風靡していたね。
各地の繁華街や駅構内、大型ビジョンに映し出される洗練されたビジュアルで、医療脱毛に関心を寄せる層を幅広く取り込もうとしていたのです。
しかし、医療脱毛市場はここ数年で急速に参入クリニックが増加し、価格競争とさらなるサービス品質向上が必須になったのです。
さらに家庭用脱毛器の技術進歩と低価格化が進み、医療機関での施術に通わずとも自宅で自己処理できる環境が整いつつあったようです。
比較すると、家庭用機器は自由なタイミングで利用できるうえ、費用も初期投資のみで済むケースが多く、長期的にはコストパフォーマンスの良い選択肢となったのではないでしょうか。
広告に多額のコストを注ぎ込んでも、顧客が分散し、従来の集客力を維持できなかったことが経営悪化の一因となり、次の要因へ影響が及んでいったと考えられます。
閉店理由2:コロナ禍や物価高の影響のため
2020年代初頭に広まった新型コロナウイルス感染症の影響が、美容サービス全般に重くのしかかりましたよね。
人々は外出自粛や収入減、先行き不透明な経済状況を背景に、高額な美容医療サービスへの支出を控える傾向が強まったのです。
また、コロナ禍による長期的なマスク生活や在宅勤務の拡大で、「顔の露出が減ったから高額施術の必要性を感じない」という心理的変化も生まれたと思われます。
さらに、物価高による生活コスト上昇も医療脱毛への支出意欲を減退。
光熱費や食料品価格の上昇で家計に余裕がなくなると、美容施術より日常必需品を優先する流れは自然なことのようです。
顧客側の需要減退によって売上が停滞し、これが経営不振を加速させる一因になったではないでしょうか。
こうした外部経済環境の逆風が、アリシアクリニックの業績不振に拍車をかけ、さらに他の要因とも結びついて、深刻なダメージを与えたようです。
理由3:銀座カラー倒産の影響のため
2022年12月に大手サロン「銀座カラー」運営会社が破産手続きに入ったことは、美容脱毛業界全体に大きな衝撃を与えました。
銀座カラーとアリシアクリニックは同じ系列で、その経営上のつながりは金融面や顧客イメージで密接だったのです。
銀座カラーの倒産により、グループ全体の信頼性低下や資金繰りの悪化が起こり、さらにアリシアクリニックへの不信感や連鎖的な契約解約が増えた可能性もあります。
また、グループ内での急な経営戦略変更や統合計画の混乱により、顧客・従業員双方に混乱が生じ、業績悪化を加速させたのではないでしょうか。
銀座カラー倒産の影響で、アリシアクリニックも経営判断が難しい局面に陥り、それが最終的に全店閉店へとつながっていったと考えられます。