長年多くの生徒が通い、セレブな空気が漂う青山の料理教室として有名だったエミーズが突然終了し、驚きや疑問を感じた方は多いのではないでしょうか。
誰もが一度はその洗練されたレッスン風景を見てみたいと思ったかもしれませんね。
エミーズの終了理由は?なぜ終了したのか考察

(出典:ABEMA)
エミーズといえば、華やかなメニューやインテリアを目の当たりにできる憧れの教室として親しまれてきたのではないでしょうか。
そんなエミーズがどうして幕を下ろすことになったのか、背景を探っていくことにしましょうね。
2021年3月末に料理教室「エミーズ」を終了
まず、2021年3月末にエミーズが正式に終了を迎えたということ。
井上絵美さんは、自身のSNSや公式サイトなどで感謝の言葉を綴り、料理教室としての活動をクローズすることを発表しました。
30年もの長きにわたり愛されてきた料理教室であるだけに、「なぜこのタイミングで?」と疑問を抱いた人も少なくなかったようです。※1991年東京・青山で料理教室『エミーズ』を設立
さらに、2021年4月にはエミーズの公式Facebookも終了し、リアルタイムで最新情報を追いかける場がなくなったのは大きな変化でした。
なぜ終了に至ったのでしょうか。
具体的な理由は公表されていないものの次のようなものが考えられます。
終了理由1:コロナ禍の影響で運営が困難だったため
最初に挙げられる大きな要因としては、新型コロナウイルス感染症拡大による影響です。
料理教室は不特定多数が同じキッチンスペースで調理を行うスタイルが多く、衛生面の管理が一層厳しく求められるようになったのです。
大理石のカウンターを囲んで、華やかな空気のなかで講師とアシスタントが立ち回るエミーズのレッスン風景は、多くの生徒が視覚的にも楽しんでいたと思います。
けれども、コロナ禍の状況下では密を避ける必要が出てきて、従来の形でのレッスン運営は困難を極めたのではないでしょうか。
講座を開催するうえでは、生徒同士のソーシャルディスタンス確保や調理器具の消毒、試食形式の見直しなど、多岐にわたる感染対策が必要になったと考えられます。
エミーズはセレブ感を大事にした華やかなレッスンも特徴だっただけに、そのイメージを損ねず運営するのは難しかった思われます。
こうした運営コストの増大や、生徒側の感染リスクへの不安が重なったことで、継続が厳しくなったと推察されますね。
コロナという未曽有の事態が続くなか、エミーズのような大規模かつ人気度の高い料理教室ほど、逆にリスクも高くなってしまったのかもしれません。
終了理由2:料理教室の需要が減少し、オンラインや時短料理へのニーズが高まったため
次に考えられるのは、料理教室自体の需要が変わってきたことではないでしょうか。
現在は、動画配信プラットフォームやSNSを通じて多彩な料理レシピを手軽に学べる時代になっていますね。
そのため、わざわざ通学スタイルの教室に時間やコストをかけるよりも、オンラインで短い時間にササッと学びたいというニーズが高まっているのです。
エミーズは「時短レシピ」や「簡単さ」を主軸にした教室というよりは、コース仕立てでおしゃれな海外のスパイスづかいを学ぶなど、本格派の料理講座を提供してきた歴史があります。
そこには受講生が華やかなテーブルコーディネートを間近で見たり、有名シェフのようなスキルを身につけたりする楽しみがありました。
しかし、「簡単で映える」「手早くおいしい」を重視する現代の傾向が強まるにつれ、あえて足を運ぶレッスン型の教室への需要は縮小傾向に入ったと考えられます。
さらに、仕事や家事に追われる人が増えた現代では、丁寧に何時間もかけて料理を学ぶスタイルに時間を割くのは難しくなってきたのかもしれません。
コロナ禍でリモートワークが進む一方、オンラインレッスンや動画レシピへのハードルは格段に下がりましたね。
終了理由3:ラエミーズ閉店も終了。井上絵美がハワイ移住を本格的に進めるため?
三つ目の理由として、井上絵美さんのライフスタイルの変化も見逃せないでしょうか。
井上絵美さんは、かねてよりラエミーズ(La Emys)というブランド店舗を手がけていました。
店舗としては青山や丸の内にも展開されていた時期があり、スタイリッシュなキッチン雑貨やエプロンを扱っていたことで有名です。
しかし、すでに2017年2月10日は閉店しており、物販事業の形態も消滅しているのです。
また、井上絵美さんがハワイのコンドミニアムを所有していることも広く知られていますね。
しかも、ハワイ島コナにある超高級住宅に加えて複数のコンドミニアムを持ち、日本とは異なるゆったりとした時間のなかでピラティスや友人との集いを楽しんでいるようです。
30年以上前からハワイの拠点を行き来してきたようで、セレブなライフスタイルを長く続けてきたのではないでしょうか。
こうした具体的なエピソードもあるため、日本国内で料理教室の大規模運営を続けるよりも、ハワイを拠点とした新たな展開にシフトしたいという考えが強まった可能性も考えられます。
実際、SNSではハワイで過ごす様子がたびたびアップされ、落ち着いた雰囲気を感じ取ることができますね。
コロナ禍による影響や時代のニーズの変化、そしてご自身のライフスタイルの方向転換が合わさった結果、エミーズは30年という節目で一つの幕を下ろすに至ったようです。
エミーズの再開・復活は厳しそう
華々しい経歴を持つ井上絵美さんだけに、ファンからは「いつか復活を…」という声が上がっているのではないでしょうか。
しかし、現状では再開や復活のハードルは相当高いのではないかと思います。
30年も続けたスクールをあえて終了させた背景には、やはり運営面の厳しさだけでなく、ご本人の新たな方向性が見えてきたからこそ、という見方ができるのです。
料理教室としての形をもう一度整えるには、かなりの労力と費用が伴うと考えられます。
加えてハワイを拠点にした活動が一段と本格化しているとすると、日本で大規模な教室を再開するのは尚更難しいのではないでしょうか。

(出典:Amazon)
今後はレシピ本の出版やコンサルティング、オンライン企画など、別の形で「食」に関わる活動があるのではと想像する人もいるようです。
井上絵美さんはこれまでにも数多くの書籍を発行し、センスあふれる盛り付けやパーティスタイルを世に広めてきたのです。
料理教室という看板がなくても、新たなやり方で発信を続けていく余地は十分あると思われますね。