「バースデーケーキといえばここだった」「クリスマスケーキ買ったのに…」――2026年に入ってから、SNSではアトリエアニバーサリーの閉店を惜しむ声があふれています。
記念日のケーキとして親しまれてきたお店が、なぜすべての店舗を閉じることになったのでしょうか。
この記事では、公式発表や業界データなどの一次情報をもとに、閉店の理由・閉店までの流れ・「美味しくない」という噂の真相まで、できるだけわかりやすく調査・紹介していきます。
アトリエアニバーサリー閉店理由は?

まずは、アトリエアニバーサリーがどんな流れで店舗を閉じていったのか、時系列で整理してみます。
| 時期 | できごと |
|---|---|
| 1990年 | 東京・中目黒で創業(ウエディングケーキのパイオニアとして知られる) |
| 2003年 | 札幌円山店オープン |
| 2021年3月14日 | 青山本店が閉店(設備の老朽化・契約満了) |
| 2025年12月31日 | 札幌円山店が閉店(23年間の営業に幕) |
| 2026年1月14日 | 大丸札幌店が閉店 |
| 2026年5月末 | デコレーションケーキ通販サイトがサービス終了 |
| 2026年6月1日頃 | SNSで「全店舗閉店」を惜しむ声が一気に拡散 |
アトリエアニバーサリーは、東京・中目黒で1990年に創業した洋菓子店で、「美味しくて美しいウエディングケーキ」を日本で初めて考案したことで知られるお店です。
誕生日を祝うなど、特別な日のケーキに強みがあるほか、ホールケーキ、ピースケーキ、季節の焼き菓子などを揃えているのが特徴でした。
そんな長く愛されてきたお店が店舗を閉じていったのには、次のようなものが理由として考えられます。
個人的には、創業から30年以上続いた老舗ブランドが静かに姿を消していくのは、なんだか時代の節目を見ているようで少し寂しい気持ちになります。
閉店理由1:建物の設備老朽化と店舗の契約期間が満了したため

ひとつめの理由は、店舗が入っている建物の老朽化と、テナント契約の満了です。
これは推測ではなく、お店自身が公式に説明している内容です。
アトリエアニバーサリーの青山店については、公式のお知らせで設備の老朽化ならびに契約期間の満了に伴い閉店すると明記されていました。
実際に青山本店は本年3月14日(日)をもって閉店することとなりましたと案内され、長年のファンに惜しまれながら2021年に幕を下ろしています。

ケーキ屋さんの厨房には、オーブンや冷蔵設備、製造ラインなど大きな機械がたくさんあります。
これらは長く使えば当然古くなり、入れ替えにはまとまったお金がかかります。
そこにテナントの契約更新のタイミングが重なると、「ここで続けるか、やめるか」の判断を迫られることになります。
| 店舗 | 閉店時期 | 公式・報道で示された理由 |
|---|---|---|
| 青山本店 | 2021年3月14日 | 設備の老朽化・契約期間の満了 |
| 札幌円山店 | 2025年12月31日 | 「諸般の事情」(築年数の経過した建物で23年営業) |
個人的には、20年以上も同じ場所で営業してきたお店ほど、こうした「建物の寿命」の問題は避けて通れないんだろうなと感じます。
閉店理由2:原材料費や人件費の高騰で洋菓子店の経営環境が厳しくなったため

ふたつめの理由は、ケーキ屋さん全体を取り巻く「業界の逆風」です。
アトリエアニバーサリー1店だけの問題ではなく、街の洋菓子店全体がいま大変な状況に置かれています。
帝国データバンクの調査によると、2025年度に発生した「洋菓子店」の倒産件数は65件と、2年連続で最多を更新したとのこと。
その背景には急速に進んだ物価高の影響で材料費が高騰する一方、専門店に匹敵するようなコンビニスイーツなどの台頭で、特に400~600円前後の中価格帯スイーツでの価格・獲得競争が激化しており、値上げが難しい「手頃な街のケーキ屋さん」で特に苦境が鮮明となっているという事情があります。
ケーキの材料は、小麦粉・バター・生クリーム・砂糖・卵・チョコレートのカカオまで、ほとんどが値上がり中。

さらにイチゴなどのフルーツも高くなっています。
でも「ケーキが高くなるとお客さんが離れちゃうかも」と思うと、なかなか値段に上乗せできない。
この板挟みが、お店の体力をジワジワ削っていくわけです。
| 年度 | 洋菓子店の倒産件数 |
|---|---|
| 2019年度 | 44件(当時の最多) |
| 2023年度 | 32件 |
| 2024年度 | 51件(過去最多を更新) |
| 2025年度 | 65件(2年連続で最多更新) |
なお、アトリエアニバーサリー自身は札幌円山店の閉店理由について「諸般の事情ということしか言えません」と話しており、具体的な経営状況は公表していません。
ただ、北海道から店舗がなくなることについては、「今後は、冷凍品などで対応していきたい」とコメントしていることから、実店舗の運営を縮小する方向に舵を切ったことがうかがえます。
個人的には、こんなに人気があってSNSでも話題のお店ですら厳しいなんて、ケーキ屋さんの世界は見た目以上にシビアなんだなと驚きました。
閉店ラッシュなの?過去に閉店した店舗例

アトリエアニバーサリーの閉店は、けっして「そのお店だけの特別な出来事」ではありません。
ちなみにアトリエアニバーサリーの各店の閉店は以下の時期でした。
・2021年3月14日:アトリエアニバーサリー 青山本店 閉店
・2025年12月31日:アトリエアニバーサリー 札幌円山店 閉店
・2026年1月14日:アトリエアニバーサリー 大丸札幌店 閉店
・2026年1月31日:アニバウム 渋谷 東急フードショー店 閉店
・2026年3月31日:アトリエアニバーサリー 二子玉川 東急フードショー店 閉店
・2026年5月30日:アトリエアニバーサリー 早稲田店 閉店
・2026年5月30日:デコレーションケーキWEB予約サイト サービス終了
ここ数年、有名・人気のケーキ店や洋菓子店の閉店・倒産が全国で相次いでいます。
実際に閉店・事業終了したケースを挙げてみます。
- 2025年度:グランドルチェ(千葉、ショッピングセンターなど7店舗展開)が事業継続を断念
- 2025年度:著名なフランス菓子店として人気だった白鳥菓子工房(埼玉)が事業継続困難に
帝国データバンクのレポートでは、ショッピングセンターなど7店舗を展開していたグランドルチェ(千葉)は、原材料価格の高騰や人件費の上昇に耐えきれずに事業継続を断念したとされ、さらに著名なフランス菓子店として人気だった白鳥菓子工房(埼玉)も、収益性が低かったところに原材料価格の高騰が追い打ちをかけ、事業継続が困難となったと報告されています。

つまり、人気店や老舗であっても安泰ではないというのが今の現実。
アトリエアニバーサリーの全店閉店も、こうした業界全体の大きな流れのなかで起きたできごとと考えると、すっと腑に落ちる部分があります。
個人的には、好きだったお店が「また閉店」というニュースを最近よく見る気がしていて、それが気のせいじゃなかったんだと数字を見て実感しました。
美味しくない噂も?なぜ?アトリエアニバーサリーの口コミを徹底調査

「アトリエアニバーサリーって美味しくないの?」という噂が一部で出ているので、実際の口コミを調べてみました。
結論から言うと、「見た目は文句なし、味は評価が分かれる」という傾向が見えてきます。
食べログでの渋谷スクランブルスクエア店の評価は★★★☆☆3.10。
口コミの傾向をざっくり割合で示すと、おおよそ次のような印象です。
- 見た目・デザインを絶賛する声:約7割
- 味も含めて満足という声:約5割
- 「味は普通」「値段の割に…」という声:約3割
代表的な口コミを挙げてみます。
実際の口コミでは、値段の割には味は単調で普通に美味しいショートケーキという感じで、見た目重視なので記念日などに向いている、という声が見られました。

一方で別の利用者はケーキの味はちょー絶品というわけではないけど合格点と評しており、「まずい」というより「見た目ほどの感動は味にはない、でも普通に美味しい」というのが実態に近そうです。
なお、レビューサイトでは素敵なデザインで味も美味しいと満足されている方が多い印象とも紹介されており、味にしっかり満足している人も多くいます。
「美味しくない」という噂は、見た目のインパクトが強すぎるぶん、味へのハードルが上がってしまった結果の評価とも言えそうです。
個人的には、記念日に「わぁ!」と喜んでもらうためのケーキとしては、むしろ見た目の強さこそが最大の魅力だったんじゃないかなと思います。
Q&A

- アトリエアニバーサリーはもう全店舗なくなってしまったの?
実店舗は次々と閉店し、北海道からは撤退しました。
札幌円山店は2025年12月31日、大丸札幌店は2026年1月14日に閉店しています。
さらにデコレーションケーキの通販サイトも2026年5月末にサービス終了しました。
SNSで「全店舗閉店」と話題になったのはこの流れによるものです。- そもそもアトリエアニバーサリーって、どんなお店として有名だったの?
「美味しくて美しいウエディングケーキ」を日本で初めて考案したことで知られるお店です。
つまり、今では当たり前になっている「写真映えするおしゃれなウエディングケーキ」の元祖のような存在。
記念日や誕生日の「特別な日のケーキ」に強みを持っていました。- 札幌円山店はどれくらいの期間営業していて、なぜ大丸札幌店まで一緒に閉店したの?
札幌円山店は2003年にオープン。以来、23年間にわたって営業を続け、市民に親しまれてきたお店でした。
大丸札幌店が一緒に閉店したのは、製造の仕組みが理由です。
札幌円山店の閉店に伴って、同店で製造していたケーキを運んで営業していた大丸札幌店も終了することになりました。
つまり、ケーキを作る本拠地の円山店が閉まると、そこから商品を運んでいた大丸札幌店も続けられなくなった、というわけです。個人的には、ひとつの店がブランド全体の製造を支えていたと知って、お店同士が裏でしっかりつながっていたんだなと感心しました。
