チョコザップは「無人×低価格」を掲げて急成長。
ところが最近では閉店情報も散見され、利用者の不安も高まりつつあるようです。
本記事では閉店が相次ぐといわれる現状を検証し、その要因や今後の見通しを調査・紹介します。
チョコザップ閉店ラッシュで潰れる?閉店理由を考察
チョコザップの店舗網は2024年春に1,500店を突破し、出店速度は業界でも突出していました。
ところが2024年に入り、一部店舗が静かに姿を消しはじめたのは事実のようです。
理由1:ランニングコスト増加のため
固定費の高騰は無人モデルでも避けづらい課題です。
突発的な電気料金上昇がチョコザップの損益を圧迫していますね。
以下は経済産業省の資料でエネルギー価格の支援は行われているものの、世界情勢の不安定さや物価高騰などから電気代は上昇する一方です。

(出典:経済産業省 資源エネルギー庁)
24時間フル稼働するエアコンは夏冬で電力量が跳ね上がりますし、LED照明やスマートロック、セキュリティカメラも常時通電が必須。
設備面ではスマートマシンの定期点検費と部品交換費が当初想定より重い負担になりやすいです。
RIZAPグループはメーカーと包括保守契約を締結していますが、マシンの台数増に比例して変動費が膨らむ構造。
さらにビルイン型店舗ではテナント契約に伴う共益費が電力相場連動で見直されるケースもありますよね。
月額税込3,278円(2025年時点)という料金は消費者に魅力ですが、原価率との綱引きが年々厳しくなると考えられます。
上記のような口コミでもコスト負担をにおわせる声が散見されます。
理由2:ビジネスモデルと運営上の課題が影響したため(メリットでもあるが…)
無人ゆえの気軽さは裏返すと管理の手薄さは仕方ありませんが、そこに対して賛否あるようです。
チョコザップは受付やスタッフ常駐を省き、アプリ入退館で完結しますね。
シンプルさはユーザー数を一気に伸ばした原動力。
ただ、マシンの使い方を誤るとケガにつながる恐れがあり「誰にも聞けず不安」という初心者の声が増えています。
機器トラブル時の対応スピードも課題です。
無人のため利用者がフォームローラーやベンチを戻さず散乱する光景が報告され、清潔感の低下が解約理由になる循環。
衛生イメージはブランド価値に直結するので看過しにくい要素なのです。
加えてアプリ上の入会・退会手続きが容易な反面、短期利用で離脱しやすい面がありますよね。
継続率が伸びなければ会費ビジネスの収益安定性は揺らぎます。
理由3:競合店の影響を受けたため
類似サービスの乱立で「セルフ+低価格」が独自性を失いかけています。
24時間型フィットネス市場はエニタイムフィットネス、FASTGYM24、JOYFIT24などが先行していました。
そこへチョコザップが超低価格で割って入ったことで一気に価格競争が激化したのです。
2023年秋には大手チェーン数社が月額5,000円以下のエントリープランを投入し始め、相対的にチョコザップの優位幅が縮小。
さらにスタッフが巡回する「セミ無人型」という折衷モデルが登場し、安心感と価格のバランスで顧客を奪い返す動きも観測されます。
立地の重複も痛手です。
駅前やロードサイドで数十メートル圏内に競合店が並ぶエリアでは、ジョイントマットの厚さやシャワー有無など僅差の設備差が決め手になりやすいですよね。
競合流出が固定客減少を誘発し、一部店舗の閉店判断を早めたと推測されます。
チョコザップの閉店した店舗一例
店舗数は増加する一方で、次のように閉店してしまった店舗もあるようです。
- 2022年09月末:神田店閉店
- 2022年09月末:代々木上原店閉店
- 2022年09月末:千種店閉店
- 2022年09月末:豊中店閉店
- 2022年10月末:府中店閉店
- 2022年10月末:神楽坂店閉店
- 2022年10月末:三軒茶屋店閉店
- 2022年10月末:蒲田店閉店
- 2023年8月22日:新宿御苑店一時閉鎖
- 2024年4月30日:170号線ぞい辻子店閉店
近隣のチョコザップが閉店・潰れて悲しむ声も
他の店舗でも利用はできるものの、近隣のチョコザップの店舗が閉店してしまうのは悲しいですよね。
そもそも都心部と地方のニーズの違い評価は分かれそう
近年では都心部の閉店が目立つものの、今後は地方の店舗でも閉店する店舗が多く出てくると思われます。
都心部では駅徒歩3分圏内の狭小物件が多く、平均延床面積は50〜70m²程度。
ビジネスパーソンが出勤前や休憩時間に短時間で利用するパターンが主流です。
稼働率は高い一方で回転数重視ゆえピーク時の混雑がストレスになります。
一方で地方型は郊外ロードサイドで駐車場完備が一般的。
延床面積は100m²を超えることも珍しくなく、家族で休日まとめて利用する光景も見られます。
天保によっては平日日中はガラ空きになりやすく、利用密度のばらつきが採算を左右するのです。
地価と建物コストの差に加え、可処分所得や移動手段も異なるため、同じ料金体系でも受け止められ方が変わりますよね。
どんな人に向いている?
チョコザップが最もフィットするのは「短時間で軽く体を動かしたい&価格をできるだけ抑えたい層」です。
アプリで入退館が即時に完了し、5分でもベルトコンベア式に使える利便性。
出社前にスクワットとバイクをこなすビジネスマンが好例ですね。
中級者でマシンの扱いに慣れた人も相性が良いでしょう。
フォームチェックが不要なら無人でも問題になりにくいからです。
ランニングコスト増で閉店の話題が出ても、通勤圏に複数店舗がある都市部利用者であれば代替選択肢を確保しやすい利点があります。
一方、パーソナルトレーニングを求める初心者は専属指導が付くジムのほうが安心です。
スタジオレッスンで仲間と一緒に汗を流したい人や、バーベル種目で高重量を扱うアスリート志向も別業態が向くと思われます。