1974年の誕生以来、世界中で愛され続けているハローキティ。
最近ではそんなハローキティの作者が死亡したという噂が一部で広まっているようです。
今回はそんな噂の真相を調査しました。
ハローキティ作者死亡説はなぜ?誤解される理由を考察
(出典:Google)
「ハローキティの作者が死亡した」という噂は、複数の要因が絡み合って生じた誤解と考えられます。
前提:作者の清水侑子さんは健在!
まず、前提としてハローキティの初代デザイナーである清水侑子さんは現在も健在です。(2024年現在、78歳)
清水侑子さんが死亡したという情報は誤りであり、根拠がありません。
しかし、清水侑子さんの現在の活動や経歴があまり知られていないことが、この噂を生んだ一因と考えられます。
・1946年11月1日、千葉県に生まれる。
・武蔵野美術大学造形学部油絵科を卒業。
・1974年、サンリオに所属し、ハローキティをデザイン。
・出産を機にサンリオを退職。
・退職後もフリーのキャラクターデザイナーとして活動し、「エンジェル・キャット・シュガー」や「レベッカボンボン」などのキャラクターを生み出す。
清水侑子さんが健在であるにもかかわらず死亡説が広まったのは、清水侑子さんの現在の活動が広く知られていないことや、サンリオからの公式情報が少ないことが影響しているかもしれませんね。
ちなみに清水侑子さんは初代作者(デザイナー)で2代目を米窪節子さん、3代目を山口裕子さんが務めています。
理由1:サンリオ創業者でハローキティを世に広めた辻信太郎さんが高齢で社長職を退いたため
ハローキティを世界的なキャラクターへと成長させたサンリオの創業者、辻信太郎さん。
辻信太郎さんが高齢で社長職を退いたというニュースが、「関係者が亡くなったのではないか」という誤解を生んだ可能性があります。
・1927年12月7日、山梨県甲府市に生まれる。
・1960年、サンリオの前身である山梨シルクセンターを設立。
・1974年、ハローキティを発表し、世界的な人気キャラクターに育て上げる。
・2020年7月、92歳で社長職を孫の辻朋邦さんに譲り、自身は会長職に就任。
※2024年時点で97歳
辻信太郎さんの長男の辻邦彦さんはサンリオ副社長を務め、2013年に亡くなられています。
2024年時点では社長は辻信太郎さんの孫にあたる辻朋邦さんが務めています。
辻信太郎さんがハローキティの成功を支えた功績は大きいですが、一線を退いているため誤解に繋がった可能性はありますよね。
理由2:ハローキティ殺人事件による誤解のため
1999年に香港で発生した「ハローキティ殺人事件」は、その猟奇的な内容から大きな注目を集めました。
この事件が、ハローキティやその関係者に対する誤解を生む原因になった可能性があります。
・1999年に香港のナイトクラブで働いていた妊婦(当時23歳のナイトクラブの渉外役の女性)が尖沙咀のアパートに誘拐・監禁・拷問された末に死亡した事件
・加害者3人は翌年逮捕され殺人、死体遺棄などで告訴された
・被害者の頭部がハローキティのぬいぐるみに隠されていたことから、この名称が付けられた。
・事件自体はハローキティやサンリオの関係者とは全く無関係。
・事件の報道で「ハローキティ」という名前が頻繁に使用されたため、キャラクターに対するイメージが一部で悪影響を受けた。
SNSの普及により、この事件とキャラクターが関連付けられ、「作者に悲劇が起きたのではないか」という誤解が生じた可能性はありますよね。
ハローキティのイメージを悪化させる迷惑な事件でもありますよね。
理由3:ハローキティが誕生してから50年以上経つため
ハローキティが誕生してから50年以上が経過していることも、噂が広がる原因と考えられます。
長い歴史を持つキャラクターでは、初期に関わったデザイナーや関係者の情報が時とともに曖昧になりがちです。
・1974年、清水侑子さんがデザインした初代ハローキティが登場。
・1980年以降、山口裕子さんがデザインを担当し、キャラクターの進化に貢献。・2000年代以降、ハローキティはファッションブランドや企業とのコラボレーションを通じて、子どもだけでなく大人のファン層も拡大していきました。
・2010年代には、ハローキティをテーマにしたカフェやレストランが世界各地でオープンし、観光名所としても注目を集めました。
・2020年代に入ると、デジタルプラットフォームを活用し、SNSを通じた発信やグローバルなオンラインイベントが増えています。
・公式のアプリやゲーム、AR技術を使った商品展開など、デジタル時代に即した進化を遂げています。
ハローキティは時代に合わせてその姿を変えながらも、多くの人々に愛され続けているキャラクターです。
しかし、長い歴史の中で関係者の名前や活動が忘れられてしまい、それが誤解の温床となることもあるのです。
理由4:都市伝説があるため
ハローキティはその人気の高さゆえ、さまざまな都市伝説が付きまとっています。
これらの噂の多くは根拠のないものですが、キャラクターのイメージや作者に対する誤解を広げる原因になっているようです。
・「ハローキティは耳のない少女がモデル」という話が、SNSなどを通じて広がったことがあります。
・「ハローキティの名前には隠された暗号があり、悪魔崇拝と関係がある」といったデマが一部で拡散されました。
・「病気の少女のために作られたキャラクター」というストーリーが、事実とは異なる形で伝えられたことがあります。
都市伝説は興味深いものではありますが、こうした話が「作者死亡説」を助長している可能性も否定できません。
キャラクターに関する正しい情報を広めることが、誤解を解消するためには重要でしょう。
作者死亡は誤解!ハローキティは今もなお人気
(出典:YouTube)
ここまで解説したように、「ハローキティの作者が死亡した」という噂は全て根拠のない誤解に過ぎません。
むしろ、ハローキティは今もなお世界中で愛され続け、進化し続けています。
その人気ぶりは、現在の活躍ぶりからも明らかです。
・サンリオが主催する「サンリオキャラクター大賞」では、毎年多くのファンが投票に参加し、キティは常に上位にランクインしています。(2023年、2024年は5位、かつて12年連続で1位(1998年~2009年))
・テーマパーク「サンリオピューロランド」では、年間を通じてハローキティをテーマにした特別イベントが開催され、多くの観客が訪れています。
・アパレルやコスメブランドとのコラボレーションが話題を集め、大人世代のファンも増加しています。
・2018年8月30日に開設したHELLO KITTY / ハローキティ【Sanrio Official】は2024年12月時点で37.7万人と増加中。
ハローキティはその可愛らしさやユニークなデザインだけでなく、友情や思いやりといった大切なメッセージを伝える存在として、多くの人々に支持されています。
今後も愛されるキャラクターの一つでしょう。