『かぐや様は告らせたい』や『【推しの子】』で知られる赤坂アカさんが、その才能の原石を惜しみなく注ぎ込んだ初期作品『ib -インスタントバレット-』。
世界の理不尽に「悪意」で立ち向かう少年少女たちの姿は、多くの読者の心を掴みました。
その一方で物語はたったの5巻で幕を閉じ、ファンの間では「打ち切りだったのでは?」という声が絶えません。
今回はそんな声をSNSやなんJなどを含め調査しました。
ちなみに調査時点で全巻セットの最安値は以下でした。売り切れていたらすみません。
インスタントバレットが打ち切り?理由は?

『ib -インスタントバレット-』が全5巻という比較的短い巻数で完結した背景には、いくつかの理由が考えられます。
作者の赤坂アカさん自身も5巻のあとがきで物語を続けたい意向を示しており、予定通りの完結ではなかったことがうかがえます。
ここでは、その主な理由について考察していきます。
思うような売り上げにつながらなかったため
商業作品である以上、これが最も直接的な理由だと思われます。
漫画雑誌での連載を続けるためには、単行本の売上が非常に重要な指標となります。
どれだけ熱心なファンがいても、連載を支えるだけの部数が売れなければ、編集部としても続ける判断は難しくなるのです。
『ib -インスタントバレット-』は、そのダークで哲学的なテーマ性から、読者を強く選ぶ作品。
後の大ヒット作『かぐや様は告らせたい』と比べると、当時はまだ赤坂アカさん自身の知名度も高くなく、作品の魅力が幅広い層に届く前だったのかもしれません。
実際、ファンからは「もっと評価されるべき」「打ち切りは早すぎた」といった声が多く聞かれます。
作品比較表
| 作品名 | ジャンル | 連載期間 | 人気度 | 特徴 |
|---|---|---|---|---|
| Ib -インスタントバレット- | ダークファンタジー | 2013年~2015年 | 低い | ・鬱展開が多く、読者層が限定的 ・打ち切りにより完結 |
| かぐや様は告らせたい | ラブコメディ | 2015年~2022年 | 非常に高い | ・アニメ化で大ヒット ・累計発行部数が数千万部に達する |
| 【推しの子】 | サスペンス・ドラマ | 2020年~連載中 | 非常に高い | ・アニメ化でさらに人気上昇 ・シリーズ累計1500万部突破 |
| メルヘンクラウン | ファンタジー | 2023年~連載中 | 中程度 | ・新作で評価はこれから ・過去作品の影響で注目度は高い |
作品の持つテーマ性が鋭すぎたため
本作の魅力は、その痛々しいほどの純粋さと感情の生々しさにあります。
登場人物たちは、孤独、嫉妬、無力感といった負の感情、すなわち「悪意」を原動力に「ib」という力を得ます。
この「愛して欲しい」という心の叫びを「悪意」と呼び、自らを世界の敵と規定する姿は、一部の読者に強烈な共感を呼びました。
しかし、このあまりにもストレートで剥き出しの感情表現は、ライトな読者層にとっては重すぎると感じられた可能性があります。
物語を楽しむためのエンタメ的な「調理」がなされる前の、「原液」のようなテーマ性が、かえって読者の間口を狭めてしまったため、商業的な成功には結びつきにくかったと考えられます。
物語の構造が複雑でスロースターターだったため
『ib -インスタントバレット-』は、多くの能力者が登場する群像劇であり、壮大な構想のもとに作られていました。
主人公の深瀬黒だけでなく、セラや魔女、そして敵対組織「カラフル」の面々まで、それぞれの思惑が複雑に絡み合います。
この複雑な人間関係と多くの伏線は、物語に深みを与える一方で、連載初期の読者にとっては「話がどこへ向かうのか分かりにくい」という印象を与えた可能性があります。
ストーリー運びが不器用で、話の軸が定まっていないように見える部分もあったという指摘もあります。
読者の心を掴む前に物語の全体像を理解するのが難しく、序盤で離脱する読者が少なくなかったため、人気が安定する前に連載終了の判断が下されてしまったのかもしれません。
ib-インスタントバレット-についておさらい
『ib -インスタントバレット-』がどのような物語だったのか、ここで改めて振り返ってみましょう。
概要
『ib -インスタントバレット-』は、漫画『かぐや様は告らせたい』で知られる赤坂アカさんによる青年漫画作品です。
2013年から2015年にかけて『電撃マオウ』で連載され、単行本は全5巻が刊行されています。
物語の核となるのは、「ib(インスタントバレット)」と呼ばれる、強い「悪意」から生まれる特殊能力です。
孤独な少年・深瀬黒は、ある日、自分が世界を破壊する力を持つibの能力者であることを知ります。
同じくibの能力者である少女・姫浦瀬良や、謎多き「魔女」との出会いを経て、世界の存亡をかけた戦いに巻き込まれていく、というダークファンタジー。
作者の赤坂アカさん自身が「ライフワーク」と語るほど、強い思い入れが込められた作品でもあります。
インスタントバレットに対する独自調査と口コミ一覧
『ib -インスタントバレット-』は、読者にどのような印象を与えたのでしょうか。
SNSやレビューサイトの口コミを調査し、その印象を割合をざっくりまとめました。
口コミからは、物語のテーマ性やキャラクターの心象風景に強く惹かれた読者が多いことがうかがえます。
また、打ち切りを惜しみ、作者の赤坂アカさんの再挑戦を応援する声も目立ちました。
以下に代表的な口コミをまとめます。
Q&A
『ib -インスタントバレット-』について、よくある質問とその答えをまとめました。
- 最終回はどんな内容でしたか?
物語は、主人公の深瀬黒たちの戦いに一つの区切りがつく形で終わります。しかし、多くの伏線や謎は残されたままです。最終巻のサブタイトルは『ハッピーエンドなんか、いらない』となっており、すっきりとした大団円とは言えません。作者さんが構想していたであろう壮大な物語の、あくまで一つのルートが終わった「グッドエンド」という印象です。駆け足での完結ではありましたが、物語を投げ出したわけではなく、一つの結末としてきれいにまとめた、という評価もあります。
- 作者の赤坂アカさんはこの作品をどう思っていますか?
非常に強い思い入れを持っているようです。高校時代から構想を練っていた「ライフワーク」のような作品だと語っています。5巻のあとがきでは、漫画家としてもっと力をつけてから、何らかの形で物語の続きを描きたいという熱い想いを綴っています。『かぐや様は告らせたい』や『【推しの子】』で大成功を収めた今、多くのファンがその「約束」が果たされる日を心待ちにしています。
- 『【推しの子】』との関連性はありますか?
物語としての直接的なつながりはありません。しかし、テーマ性においては強い関連性が指摘されています。『ib -インスタントバレット-』で描かれた「世界の理不尽さへの怒り」「欺瞞に満ちた世界への復讐」「深い孤独と承認欲求」といったテーマは、『【推しの子】』の根底にも流れています。『ib』がこれらのテーマを「原液」のままぶつけてくるのに対し、『【推しの子】』はそれをエンターテイメントとして見事に昇華させています。そのため、『ib』を読むことで、赤坂アカさんの作家性の核となる部分をより深く理解できる、というファンは多いです。
