岐阜県本巣市にある巨大ショッピングモール「モレラ岐阜」では、ここ数年テナント店舗の入れ替わりが目立つようになっており、2026年に入ってからもエディオンやニューヨーカーなど長年親しまれた人気店の撤退が続いています。
本記事では、モレラ岐阜で閉店が相次いでいる理由として何が考えられるのか、跡地には何ができるのか、利用者のリアルな声、そしてどんな人に向いている施設なのかまで紹介していきます。
モレラ岐阜の閉店理由は?跡地何ができる?

まず最初にハッキリさせておきたいのは、モレラ岐阜そのものが閉店するわけではないということです。
2006年4月29日に開業して以来、敷地面積約185,000m²、店舗数は最大期で約240店舗を抱える日本最大級のショッピングモールとして本巣市に君臨し続けており、2026年3月27日にはTOHOシネマズ モレラ岐阜にIMAXレーザーが導入されるなど、施設全体としてはむしろ投資を続けている状況です。
ただ、テナント単位で見ると2025年から2026年にかけて撤退の発表が立て続けに出ていて、ネット上では「モレラ岐阜って大丈夫なの?」という声がじわじわ広がっているのも事実です。
次のようなものが理由として考えられます。
閉店理由1:周辺に新しい大型商業施設が次々と誕生し、競争が激しくなったため

最大の要因はやはり、すぐ近くに新しい大型商業施設が誕生してテナントの取り合いが起きていることです。
大きいのが2026年3月27日に開業した「イオンタウン岐阜北方」で、流通ニュースによれば24店舗、敷地面積約8万6,669m²、駐車場1,013台、年間来館目標は439万人という規模で稼働を始めました。
モレラ岐阜から車でわずか10分前後の距離に、これだけの施設が新しく立ち上がったわけです。
| 時期 | 出来事 | 内容 |
|---|---|---|
| 2025年4月6日 | 東海環状自動車道 本巣IC開通 | モレラ岐阜まで2分でアクセス可能に |
| 2025年7月13日 | 中日印章 モレラ岐阜店 閉店 | 専門サービステナントの撤退 |
| 2026年1月12日 | 鳥さ 閉店 | 飲食店の撤退 |
| 2026年1月16日 | ニューヨーカー 閉店 | アパレル大型店の撤退 |
| 2026年1月25日 | ALGY 閉店 | 子供服ブランドの撤退 |
| 2026年3月27日 | イオンタウン岐阜北方 開業 | 24店舗のNSC登場 |
| 2026年3月29日 | エディオン モレラ岐阜店 閉店 | 家電量販店の撤退 |
イオンタウン岐阜北方は「平屋ワンフロアで店の目の前に車を停められる」というコンセプトを前面に出しており、平日の時短買い物を狙い撃ちしている点も大きな脅威です。
近隣のモレラ岐阜は2階建てかつ横に約530mと長く、休日に1日かけて遊ぶには最適でも、平日の日用品買い出しでは駐車場からの距離やエスカレーター移動がデメリットになると指摘されています。
事例として分かりやすいのが家電量販店です。
モレラ岐阜開業以来20年営業してきたエディオンが2026年3月29日に撤退し、X上では「家電量販店が消えるのはモールとしてまずい」「後にジョーシンでも入るのか」といった不安の声が広がりました。
新ライバル施設のオープンが目前に迫るタイミングで大型テナントが相次いで撤退している事実は、競争激化の影響を強く感じさせます。
個人的には、これだけ近くに新ライバルが立て続けに出来てしまうと、テナント側が契約更新で慎重になるのは仕方がないなと感じますね。
閉店理由2:アパレル業界全体でEC化が進み、実店舗の採算が合わなくなったため

もう一つの大きな理由は、ファッション系テナントを取り巻く環境がここ数年で激変したことです。
経済産業省が公表しているデータをまとめた調査記事によれば、2024年度のアパレル分野のBtoC-EC市場規模は2兆7,980億円、EC化率は23.38%まで上昇しています。
物販系全体のEC化率は約9.78%なので、アパレルは突出して高く、ショッピングモール内の服屋さんが苦戦しやすい構造ができあがっています。
| 年度 | アパレルEC市場規模 | EC化率 |
|---|---|---|
| 2020年度 | 約2.2兆円 | 約19% |
| 2022年度 | 約2.5兆円 | 約21% |
| 2024年度 | 約2.8兆円 | 23.38% |
東洋経済オンラインの記事でも、大型ショッピングセンターは出店料に加えて内装費だけで10坪あたり1,000万円超かかるケースもあり、若いブランドが入りづらい構造になっていると指摘されています。
実店舗を維持するには相応の売上が必要なのに、ECに客が流れていけば、当然採算が悪化していくわけです。

モレラ岐阜での事例を見ても、2026年1月にはALGY(子供服)、ニューヨーカー(アパレル)が相次いで撤退しています。ALGYは公式発表の中で「メール会員の登録店舗をイオンモール各務原インター店に変更する」とアナウンスしており、ブランド側が「岐阜エリアは1店舗に集約しよう」と判断したことが読み取れます。
個人的には、せっかく試着できる場所が次々と消えていくのは寂しい話で、ECとリアルのバランスをどう取るかは服好きにとって本当に切実な問題だなと感じます。
閉店ラッシュなの?跡地は何ができる?

「相次いで」と言われると不安になりますが、モレラ岐阜は約210テナントを抱える施設なので、全体としては「閉店ラッシュ」というほど深刻な状態ではありません。
むしろ20年営業している以上、テナント入れ替えが起こるのはむしろ自然な動きとも言えます。過去の主な閉店店舗を時系列で並べると、入れ替わりの激しさが見えてきます。
- 2019年1月31日:カフェ・ド・クリエ モレラ岐阜 閉店(カフェ)
- 2022年1月16日:ペットパラダイス モレラ岐阜店 閉店(ペット用品)
- 2022年2月13日:バロー モレラ店 閉店(スーパー、16年営業)
- 2025年7月13日:中日印章 モレラ岐阜店 閉店(印鑑・名刺)
- 2026年1月12日:鳥さ 閉店(飲食)
- 2026年1月16日:ニューヨーカー 閉店(アパレル)
- 2026年1月25日:ALGY 閉店(子供服)
- 2026年3月29日:エディオン モレラ岐阜店 閉店(家電量販店、20年営業)
跡地活用については、実はかなり面白い動きをしています。
2022年2月にバローが撤退した1階グリーンプラザは、わずか3か月後の2022年5月26日に「ロピア モレラ岐阜店」(売場面積約700坪)として生まれ変わりました。
ロピアにとっては東海・中部地方初出店という大きな話題作りになり、跡地リレーとしては成功事例です。
また、おもちゃ売場周辺の跡地には2024年6月14日、平和堂が手掛けるキッズライフスタイルショップ「kids fest モレラ岐阜」が2階に岐阜県初出店としてオープンしました。
約960m²の売場面積で、おもちゃやファンシー雑貨、学童用品を子供の遊び場と一緒に展開するスタイルです。
一方で2026年3月29日に閉店したばかりのエディオン跡地には6月26日に「ジョーシン」ができるようです。
個人的には、家電量販店が消えるのはモールにとってかなり痛いので、後継テナントがどうなるかは本当に気になりますね。
モレラ岐阜に対する声を調査

エキテンや食べログ、トリップアドバイザーなどに投稿された口コミを総合的に見ていくと、おおまかな割合は以下のような分布になっています。
- ポジティブな声:約70%(広さ、品揃え、ファミリー向け施設の充実)
- ネガティブな声:約20%(広すぎる、年配層に不向き、最近のテナント減)
- 中立・要望系:約10%(イベント希望、リニューアル期待など)
代表的な口コミを箇条書きで紹介します。
ファミリーや若者からの評判は良い一方、「広すぎて疲れる」「年配層には物足りない」という声が一定数あるのが特徴です。
個人的には、片道530mを往復するつもりで運動靴を履いて行くと一番楽しめる施設だなと思います。
向いている人
モレラ岐阜は規模感とテナント構成に独特のクセがあるので、相性の良し悪しがハッキリ出るタイプの施設です。
次のような人にはとくにおすすめできます。
- 1日かけてゆっくり買い物と食事を楽しみたい人
- 子供連れで遊び場とショッピングを両立したい家族
- 映画とお買い物を1か所で済ませたい人
- 若者向けファッションを一気にチェックしたい10〜20代
- 雨の日に屋内をウォーキングしたい人
- 樽見鉄道や東海環状道 本巣ICでサクッとアクセスしたい人
- フードコート派で、家族それぞれが好きなものを食べたい人
個人的には、子連れファミリーが朝から夜まで遊び倒すなら本当に最強クラスの施設だなと感じます。
Q&A
- モレラ岐阜って本当に閉店してしまうんですか?
施設全体としては閉店しません。撤退しているのは個別のテナントで、モレラ岐阜そのものは2006年4月29日の開業以来、20年間営業を続けています。2026年4月時点ではTOHOシネマズへのIMAXレーザー導入や、ポップサーカス岐阜公演の誘致など投資も続いていて、「モール本体が無くなる」という話ではないので安心してOKです。
- モレラ岐阜の所有者がコロコロ変わっていると聞いたけど、運営にどう影響するの?
もともとは大和システムが建設したモールですが、2014年5月にラサール・インベストメント・マネージメントが運用権を取得し、さらに2025年からは丸紅がスポンサーのユナイテッド・アーバン投資法人が持分を取得しています。J-REIT(不動産投資信託)の投資対象になっているので、収益性を確保するためにテナントの入れ替えを積極的に行う動きは今後も続くと考えられます。リニューアルやテナント刷新は、むしろこの仕組みの一部です。
