結論から言うと、松屋の定食ご飯おかわり無料は全国で一律に終了したわけではなく、対象店舗が絞られてきたのが実態です。
米価格の高騰と人手不足が背景にあり、時系列とSNSの声から深掘りします。
松屋の定食おかわり終了なぜ?無料終了・おかわりできない理由とは

まず気になる無料終了までの流れを、時系列で整理しました。
| 時期 | 出来事 |
|---|---|
| 2018年頃 | 一部店舗で「定食ライスおかわり無料」の店舗限定キャンペーンが開始 |
| 2020年6月 | SNS上で「おかわり無料サービス終了店舗が出始めている」との投稿が拡散 |
| 2022年10月18日〜25日 | 一部店舗を除く全店で「定食ライスおかわり無料」を1週間限定実施 |
| 2024年12月頃 | SNSで「定食のご飯おかわり無料が終了していた」という不満の声が増加 |
| 2025年4月22日 | 松屋、原材料・光熱費・人件費の高騰を理由に全体価格改定と深夜料金拡大を発表 |
| 2025年8月 | 「松のや」がロースかつ定食など主要メニューを最大20円値上げし690円に |
| 2026年6月16日〜23日 | 創業60周年記念として「全店定食ライスおかわり無料」を再び1週間限定実施 |
| 2026年8月現在 | 常時無料の対象は全国649店にとどまり、店舗ごとに実施状況が異なる |
誰が、いつ気づいたのかを整理すると、次のような流れが見えてきます。
- 2024年12月頃から「店員さんにおかわりを断られた」という投稿が増加
- 2026年6月の60周年キャンペーンをきっかけに話題が再拡散
- SNSでは「終了しててキレてる」という声と「もともと店舗限定では」と冷静な声が併存
筆者自身、以前は当たり前のようにおかわりしていた身として、少し寂しさを覚えます。
次のようなものが理由として考えられます。
おかわり無料の終了理由1:国産米の仕入れ価格高騰により原価率上昇を抑えるため

見落とされがちですが、松屋のおかわり無料はそもそも「全店舗で常時提供」される制度ではなく、開始当初から店舗限定・期間限定の「可変型サービス」として設計されてきた点が本質だと筆者は考えます。
2022年10月と2026年6月の全店実施が、いずれも1週間限定の”キャンペーン”扱いだったことは、コスト状況に応じて調整できる仕組みをあらかじめ持っていた証拠と言えそうです。
公式発表によれば、値上げの背景には原材料価格の高騰があります。
| 商品 | 2022年頃の価格 | 2025年4月以降 | 値上げ幅 |
|---|---|---|---|
| 牛めし(並盛) | 430円 | 460円 | 30円 |
| 松のや ロースかつ定食 | 670円 | 690円(2025年8月) | 20円 |
| 深夜料金(22時〜翌5時) | なし | 商品金額の約7%加算 | 新設 |
米は定食のご飯おかわりの原価に直結する食材のため、仕入れ価格が上がるほど「無制限おかわり」を維持するコストは重くなります。
実際に松屋フーズは2025年4月22日、原材料・光熱費・人件費・配送費・包材費の上昇を理由に商品価格を一斉に見直しました。

背景には2024年夏から続く「令和の米騒動」と呼ばれる全国的なコメ不足・価格高騰があり、政府備蓄米の放出後も卸価格は高止まりしていると報じられています。(出典:農林水産省)
牛丼・定食業態にとって主食であるお米の調達コストが構造的に上がった以上、無制限おかわりという「量で満足させる」サービスの維持は経営判断として難しくなったと考えるのが自然です。
おかわり無料の対象店舗が絞られたタイミングと、こうした値上げの流れが重なっているのは偶然ではないでしょうと感じます。
おかわり無料の終了理由2:人手不足に伴う店舗オペレーションの省人化を進めるため

もう一つ、あまり語られていない視点として、おかわり対応そのものが「人の手が必要な最後の工程」だったことが挙げられます。
松屋はかつて券売機の早期導入で人手不足対策の先進企業として知られてきましたが、注文と会計の省人化が進んだ結果、残る手作業は炊飯・ご飯の提供・食器の下げ膳といった接客動作に集中しました。
おかわり対応を縮小すれば、そのぶんスタッフの動線が短縮できるという発想です。
| 年 | 松屋フーズの省人化・コスト施策 |
|---|---|
| 2019年頃 | 券売機の積極導入で注文・会計を省人化 |
| 2022〜2023年 | 一部店舗でセルフレジ・タッチパネル注文を拡大 |
| 2025年4月 | 深夜料金導入店舗を拡大し、深夜帯の人件費負担を利用客と分担 |
| 2025年8月 | 「松のや」で主要メニューを値上げし利益率を確保 |
同様の動きは他社にも見られます。
大戸屋は2022年に宇都宮店で「ごはんバー」というセルフおかわりサービス(プラス200円、出汁や漬物のトッピングも自由)を試験導入しましたが、現在では終了し、ご飯は単品190円からの注文制に戻っています。

一方で「やよい軒」は「おかわりロボ」という配膳ロボットを使い、ボタン一つでご飯・味噌汁・お新香をおかわりできる仕組みを維持しており、同じ定食業態でも各社の判断が分かれている点が興味深いところです。
定食業態全体で、無料おかわりという”サービス”と人件費の兼ね合いが年々シビアになっていることがうかがえます。
人手不足のニュースを見るたびに、こうした身近なサービスにもしわ寄せが来ているのだと実感させられます。
おかわり無料な店舗はまだあるの?

結論として、松屋の定食・朝定食のご飯おかわり無料は「終了」ではなく「店舗限定」で現在も続いています。
2026年8月時点で対象は全国649店ほどと確認されており、対象店舗であれば牛焼肉定食やロースかつ定食などの注文時に無料でおかわりできます。
| エリア | 対象店舗の例 |
|---|---|
| 北海道 | 松屋 新琴似店、松屋 札幌里塚店、松屋 函館亀田店 |
| 関東 | 松屋 水戸バイパス店、松屋 東大宮店、松屋 春日部店 |
| 中部・北陸 | 松屋 金沢増泉店、松屋 岐阜茜部店 |
対象メニューは店内で食べる定食・朝定食に限られ、牛めしや丼もの、カレー単品は対象外です。
「松のや」と併設している店舗も多く、事前に公式サイトの店舗一覧で確認してから訪れるのがおすすめです。
なぜ地域や店舗によって差が出るのかというと、フランチャイズ店か直営店か、厨房設備が炊飯量を確保できるか、といった店舗ごとの事情が絡んでいるためとみられます。
せっかく食べに行くなら対象店舗を選びたいと思う人が多いのも納得です。
SNS・なんJの声を調査

最後に、SNSや掲示板で見られた反応を独自に分類しました。
厳密な世論調査ではなく、確認できた投稿の傾向をおおまかに集計したものです。
| 反応の傾向 | 割合の目安 |
|---|---|
| 「終了して残念・がっかり」という不満派 | 約45% |
| 対象店舗を調べて訪問を楽しむ派 | 約25% |
| 「値上げよりはマシ」と理解を示す派 | 約20% |
| その他(大戸屋など他社と比較する声など) | 約10% |
代表的な口コミの内容は次のとおりです。
- 「定食のご飯おかわり無料が終わっていてショックだった」という声
- 「対象店舗一覧を見てわざわざ遠い店舗まで行くようになった」という声
- 「値上げされるより、おかわり無料が店舗限定になる方がまだいい」という声
- 「大戸屋のごはんバーもなくなったし、外食業界全体の流れだと思う」という声
なんJなどの掲示板でも「そもそも松屋の定食おかわりって全店じゃなかったやろ」と冷静な指摘があり、都市伝説的に広まった「完全終了」という認識とのギャップが浮き彫りになっています。
誰がいつどの店舗で体験したかによって印象が大きく変わるサービスだからこそ、こうした認識のズレが生まれやすいのでしょう。
こうして声を並べてみると、怒りよりも「事実を知りたい」というニーズの方が強いのかもしれないと感じます。
