アメリカで2005年から2010年にかけて放送されていたテレビドラマ『NUMBERS 天才数学者の事件ファイル(通称ナンバーズ)』。
シーズン6で終了しましたが打ち切りと噂されており、その理由が気になる人も多いようです。
ナンバーズ ドラマ打ち切り理由は?

(出典:Hulu)
次のような理由から打ち切りに至ったと考えられます。
打ち切り理由1:シーズンを重ねるごとに視聴率が低下したため

(出典:Hulu)
ナンバーズも例外ではなく、シーズン1・シーズン2あたりはアメリカCBSネットワークの番組として安定した視聴率を誇っていたのです。
しかし、シーズンを重ねるごとに少しずつ視聴率が下降線をたどり、結果として最終シーズン6ではエピソード数が通常の23〜24話ほどから16話に短縮されてしまったのですね。
視聴率が低下すると広告収入が減り、制作費も削られてしまうのが一般的。
ナンバーズは数学を使って事件を解決するという独自のアプローチが話題になっていましたが、同じ犯罪捜査系でも人気を博していた「NCIS」や「CSI」、また他局の長寿シリーズなどと比べると大衆受けがやや難しい部分もあったと思われます。

(出典:Amazon)
数学理論が本格的すぎると感じる視聴者もいれば、それがこそ面白いと感じるファンも存在したのですが、視聴率全体を大きく底上げするほど広範囲の支持を得るのは難しかったのではないでしょうか。
ドラマが長期にわたって放送されると、新規性を求める視聴者が離れやすくなる傾向があるようです。
ナンバーズの場合も、シーズン3あたりでドン・エプスさんとチャーリー・エプスさんの兄弟関係に大きな変化が起こり、その後シーズン4やシーズン5では視聴率の上昇にまではつながりにくかったのですね。
最終的にはシーズン6開始前からエピソード数の短縮が決定していた形跡が見られ、打ち切りの可能性を念頭に置いた制作方針になっていたと考えられます。
シーズンを追うごとにライバル作品が増えたり、視聴者の嗜好が移り変わったりして、徐々に固定視聴層だけでは支えきれなくなってしまったのではないでしょうか。
打ち切り理由2:予定されていた?ストーリーが収束したため

(出典:Amazon)
視聴者としては、物語が終盤に近づくと主要キャラクターの行く末が気になってくるものですよね。
ナンバーズの中心となる兄弟、ドン・エプスさん(FBI捜査官)とチャーリー・エプスさん(数学の天才)は、最初は互いの仕事観や性格の違いから摩擦を起こしながらも事件を解決していきます。
ところが、シリーズ後半になると2人はしだいにお互いを理解し合い、それぞれが家族や仲間を大切にする大人へと成長していくのです。
この過程を見守る楽しみがシリーズの醍醐味でしたが、成長しきったキャラクターは、やがて最終的な結末に向けて収束していく運命にあるのではないでしょうか。
シーズン6では、チャーリーさんとアミタ・ラマヌジャンさんの関係が大きく動き、結婚という形でひとつの大団円を迎えますね。
ドンさんはFBI内で支局長補佐という役職を引き受け、これまで悩み続けてきたキャリア観に一区切りをつけているようです。
こうした展開を迎えると、視聴者としても「もうここで終わりでもいいのでは」と思いやすくなるのではないでしょうか。
シリーズ物の宿命として、キャラクターの葛藤や物語の伏線が回収されていくと、特に大きなサプライズがなければ終着点を迎えることが自然なのです。
理由3:他のドラマ制作に注力するため
ここまでの流れを受けて、制作局であるCBSの戦略も考慮しなければいけないですよね。
CBSは「CSI」シリーズや「NCIS」シリーズなどをはじめ、多数の人気ドラマを抱えています。

(出典:Hulu)
このように人気番組が多い放送局では、制作費や放送枠を配分する際に優先順位が発生するのではないでしょうか。
視聴率が高く、将来的にさらに利益をもたらす見込みが強いドラマは継続を支援される一方で、伸び悩んでいる作品には制作費を大きく投入しづらい傾向があるのです。
ナンバーズはシーズン6まで続いたという点では十分に成功を収めたとも言えるでしょうが、放送局としてはさらなるヒットが期待できるドラマ企画に注力したいと考えたと推測されます。
どのドラマにも制作コストはかかりますので、限られた予算や放送枠の中でより効果的な投資をすることが重要になってくるのですよ。
人気が安定していた他の犯罪捜査シリーズと比較して、ナンバーズは後期になるほど視聴率が伸び悩み、視聴者層の広がりも限界が見えていたのではないでしょうか。
他の作品が順調に視聴者を獲得している時に、ナンバーズを続けるメリットとリスクを放送局が比較検討した結果、シーズン6でフィナーレを迎えることになったと思われます。
コルビー・グレンジャーの降板理由ってなんだったの?
キャラクターの存在感はドラマを盛り上げるうえで重要な要素ですよね。
捜査官同士の関係や信頼感は、犯罪ドラマとしての見どころにもつながるのではないでしょうか。
シーズン2から登場したデイビッドのパートナーであるコルビー・グレンジャーの降板の背景も調査しました。
脚本上の決定によるものだった
コルビー・グレンジャーは、軍人出身で肉体派の捜査官としてシーズン2から登場。
演じたディラン・ブルーノさんの存在感もあって、ドン・エプスさんやデイビッド・シンクレアさんとコンビを組む場面が魅力のひとつだったのではないでしょうか。
ところが、シーズン3終盤でコルビーが中国側のスパイではないかと疑われ、逮捕される展開が挟まれ、視聴者の間にも大きな動揺が走ったのです。
その後、シーズン4で実は二重スパイだったことが明らかになり、命懸けの脱出を経て再びFBIに復帰する流れが描かれましたね。
こうした展開は、脚本として大きな盛り上がりを狙った形だと思いますが、キャラクターとしてはかなり負荷の高い位置に置かれていたと思われます。
結果的にはスパイ疑惑という大事件を経験したことで、コルビーの立ち位置も微妙になり、物語上での扱いが難しくなったのではないでしょうか。
降板という形については、出演していた俳優のディラン・ブルーノさんの個人的な事情よりも、脚本の都合が大きかったという見方が有力ですよね。
こうした一連の流れから、コルビーという人物像は視聴者にとって印象深い存在になったと思います。
ですが、この大きな山場を終えたあとには、新しいエピソードで再びコルビーを大きく動かすのが難しくなる場合がありますね。
シーズン6でのエピソード数の削減や視聴率の低下が関係している可能性も

(出典:Amazon)
物語が後半に差しかかった時期に、番組自体のエピソード数が減らされていくと、必然的に登場キャラクター全員に充分なスポットライトを当てるのが難しくなると思います。
視聴率の低下による広告収入の減少で制作費も厳しくなれば、何らかの形で経費や撮影規模を抑える必要があるのではないでしょうか。
その結果、新たな大掛かりなエピソードを多数投入するよりも、すでに主要キャラクターとして定着しているドン・エプスさんやチャーリー・エプスさん、またデイビッド・シンクレアさんやリズ・ワーナーさんらにエピソードを集中させるほうが無難であり、物語の軸がブレにくいという判断がなされることが多いのです。
コルビーは二重スパイ編という大きなヤマをクリアして以降、他のキャラクターと比較して目立つ形で物語を牽引するエピソードが減ってきたようですね。
ドラマ後期には、チャーリーさんの資格喪失や復帰、新婚生活への道のりなど、ファミリー的なテーマが重視される傾向にありました。
さらにドンさん自身のキャリアの迷いや、精神的な成長にスポットが当てられたため、どうしても脚光を浴びるキャラクターに差が出てしまうのではないでしょうか。
そうした背景がある中で、コルビーが脚本上で一時的にフェードアウトしていく流れは必然とも言えそうですよね。
ナンバーズはどこで見れる?

(出典:Hulu)
2010年3月12日に完結しましたが『ナンバーズ 天才数学者の事件ファイル』は、FBI捜査官と天才数学者の兄弟が数学を駆使して事件を解決する人気ドラマ。
次のような方法で見ることができますよ。
契約しているということもありますが、個人的にはシリーズ全てが見られて作品数が多いHuluがおすすめです。
①Hulu
Huluでは『ナンバーズ 天才数学者の事件ファイル』が見放題で配信されています。
Huluは日本テレビ系のドラマやバラエティも豊富で、2週間の無料トライアルを利用して視聴を開始することが可能です。
②Amazon Prime Video
Amazon Prime Videoでは、エピソードごとに購入して視聴することができます。
1話単位での購入が可能で、HD画質で楽しむことができます。
③DVD購入(Blu-rayはなし)
『ナンバーズ』全シーズンのDVDボックスが販売されています。
Amazonなどのオンラインストアで購入可能で、全エピソードを一挙に楽しむことができます。