朝獲れ・漁港直送の鮮魚が自慢で安くて美味しい「さくら水産」。
しかし、検索には閉店ラッシュの文字があるようです。

(出典:Google)
さくら水産が閉店ラッシュ?店舗数の動向

(出典:さくら水産)
さくら水産は、1995年に1号店を開店し、一時は160店舗近い多店舗展開を行いました。
しかしその後、経営が悪化したため、創業者の寺田謙二からアスパラントグループに移り、幹部も入れ替わり、業態も変えるなど手を加えましたが再建にはいたらず、2018年2月、3月と大量の店舗閉店を発表しました。
2019年3月には株式会社梅の花がさくら水産を経営する株式会社テラケンを子会社化することを発表しましたが、2019年5月にはなんと、店舗数が39店舗にまで減ってしまいました。

(出典:さくら水産)
2024年1月末時点では、東京都・埼玉県・千葉県・大阪府・愛知県にわたって計17店舗を展開していたのですが、翌年に2025年2月には13店舗と徐々に店舗数を減らしている状況です。
160店舗あったころと比較すると1/10以下になっているため、閉店ラッシュと噂されるのも無理はありませんね。
さくら水産の店舗が閉店してしまう理由とは
リーズナブルにもかかわらず新鮮な海鮮料理を提供し、多くの人に愛されている「さくら水産」ですが、なぜこんなにも多くの店舗が閉店してしまったのでしょうか。
閉店理由1:経営難のため
2016年頃から、さくら水産は、売上高が減っていきました。
2016年2月期決算は売上高約76億円、17年2月期決算は約60億円、18年2月期決算は約52億円と、年々減少しています。
会社の儲けを示す営業損益も16年2月期は1億6800万円の赤字、17年2月期も1億6600万円の赤字、18年2月期は2億6500万円の赤字と、営業赤字に陥っていました。
さらには、最終損益は18年2月期はなんと5億1400万円の赤字だったというから驚きです。
この頃から、さくら水産は、店舗の閉店ラッシュが続きました。
大量閉店したおかげで、2019年2月期の業績は売上高約35億円に対し、営業損益は7300万円の黒字に転換したとのことでしたが、それでも状況は苦しかったのだと思われます。
赤字が続いた理由としては、「家飲み層の増加」や「若者の酒離れ」が考えられます。
会社の飲み会や、付き合いで飲みに行くことを嫌う若者が増えており、さくら水産にかかわらず、居酒屋チェーン店は、長期にわたり売り上げが低迷しているのです。
閉店理由2:コロナ禍や物価高のため
売り上げの低迷が続いていた中、新型コロナウイルスの影響が、居酒屋業界にさらに追い打ちをかけることになります。
不要な外出を避け、人との接触を控えるよう国が呼びかけたことから、居酒屋を利用する人は一時期ほとんどいなくなりました。
コロナが落ち着いた今でも、以前のように、大人数で居酒屋を利用する客は、全盛期よりはかなり減ったと考えれらます。
また、ここ数年の間に原材料費の上昇が進み、人手不足に伴う時給相場のアップなどによって、経営には相当な負担がかかるようになりました。
以下の厚生労働省のグラフでもわかりますが、右肩上がりですよね。

(出典:厚生労働省)
さくら水産は新鮮な刺身や酒などを低価格で楽しむことができ、ご飯おかわり自由のランチを500円で提供するなど、コスパの良さで愛されてきました。
しかし、コロナ禍の影響や居酒屋業界の低迷に加えて、原材料費や人件費の高騰などで経営は相当苦しい状態であると推測できます。
一部ではランチが改悪した、味が落ちてしまったなどと噂されているのですが、逆をいうとそれだけコスパが良く美味しかった証だと思います。
- 2019年頃から、500円のランチが廃止され、日替わり定食が650円などと値上げ
- 生卵や漬物の食べ放題もなくなった
「安かったから通っていたが、値上げと改悪で二度と行かない」といった厳しい意見や「味が落ちたのに値段が上がるのは残念」といった声が声もあるのですが、さくら水産はそもそもが安すぎましたし、お客さんが求める基準が高すぎる印象です。
さくら水産の人気メニューを紹介
ここでは、さくら水産の人気メニューをご紹介したいと思います。
本日の刺身盛り合わせ

(出典:さくら水産)
やはり、さくら水産の魅力は、新鮮な魚を低コストで食べられることです。
本日の刺身盛り合わせは、その日採れたおすすめのお魚が1〜3人前で税込み1,500円ほど(店舗により多少値段は異なります)と、他の店に比べると大変コスパがよくおすすめです。
大粒かきのホカホカせいろ蒸し

(出典:さくら水産)
こちらはなんとせいろごとテーブルに持ってきてくれます。
せいろに火を入れて数分待つと磯の香りがただよい、ほくほくせいろ蒸しの完成です。
牡蠣のうまみがシンプルに楽しめるのでおすすめです。
平日のランチメニュー

(出典:さくら水産)
最後におすすめしたいのが平日のランチメニューです。
以前のワンコインランチは現在終了してしまいましたが、それでもほかの店に比べると、さくら水産では安くて新鮮なお魚定食が食べられると評判です。
メニューが豊富かつ、お得なメニューが大変魅力的で、新鮮な海鮮料理が人気です。
また、さくら水産の平日ランチなら、ご飯や味噌汁などをおかわり自由で楽しめる店舗もありますので、コスパは最高でしょう。
さくら水産(海鮮処)についておさらい
「さくら水産」とは、株式会社テラケンが関東・近畿及び中部地区を中心に展開している居酒屋チェーン店です。
創業者の寺田謙二さんは、もともと「村さ来」のフランチャイズを営んでいましたが、独自ブランドの「さくら水産」1号店を1995年に開店し、一時は160店舗近くにまで店舗数を増やしました。
「さくら水産」では、リーズナブルな価格で新鮮な海産物料理を提供しており、中でもワンコインランチ(500円ランチ)は有名でした。
公式サイトでは、鮮度が自慢とうたっており、同社は魚河岸を持っていることから、豊洲市場からの仕入れに力を入れているようです。
さくら水産はどんな人に向いている?
旬の新鮮な魚をたくさん食べたいけれど、なるべく価格は抑えたい、そんな人にさくら水産はおすすめです。
メニューも豊富で、選びきれないほどですので、常連になって何回も通うのもいいですね。
また、平日ランチはさらにお得なので、サラリーマンや、コストを抑えたいママ友の集まりなどで利用するのもいいでしょう。