かつて社会現象を巻き起こした「たれぱんだ」。
その脱力感あふれる姿に多くの人が癒されましたが、近年では見かける機会が減り、「消えたのでは?」と感じる人も多いのではないでしょうか。
本当に消えてしまったのか、その理由や現状について詳しく解説します。
たれぱんだ消えた理由?人気が下火になった理由とは
(出典:サンエックス)
たれぱんだが街中で見かけられなくなった理由について、多くの人が気になっているのではないでしょうか。
実際には、時代の変化やキャラクタービジネスの競争激化がその背景にあるようです。
前提:たれぱんだは消えたわけではない!現在もイベントやグッズは販売中
(出典:サンエックス)
「たれぱんだが消えた」と感じる人が多いですが、それは完全に姿を消したわけではありません。
1998年にサンエックスから登場したたれぱんだは、シールキャラクターとして注目を集め、その後、文房具やぬいぐるみ、絵本などのグッズ展開が進むにつれ1999年から2000年にかけて大ブームを巻き起こしました。
当時の癒し系ブームを象徴するキャラクターとして、幅広い世代に支持されたのです。
池袋サンシャインシティに開設された「たれぱんだや」という専門店は、たれぱんだ人気の象徴的な存在でした。
しかし現在では、街中でその姿を見かけることが少なくなり、「消えた」と感じる人が増えたのではないでしょうか。
ただし、実際にはサンエックス公式通販や特定のイベントなどでグッズが販売されており、根強いファンに支えられています。
近年では「平成レトロブーム」の影響もあり、たれぱんだは再び注目されています。
(出典:サンエックス)
2023年に開催されたサンエックスの90周年記念イベントでは、たれぱんだを含む歴代の人気キャラクターが一堂に会し、多くのファンを魅了しました。
このように、たれぱんだは一定の存在感を維持し続けているキャラクターなのです。
消えたと誤解される理由1:リラックマ・すみっコぐらしなど他キャラクターの高い人気のため
たれぱんだの人気が下火になった背景には、同じサンエックスのキャラクターである「リラックマ」や「すみっコぐらし」の影響が大きいと考えられます。
(出典:サンエックス)
2003年に登場したリラックマは、たれぱんだと同じ「癒し系」のコンセプトを持ちながらも、仲間キャラクターやストーリー性を強化することで多くのファンを獲得しました。
結果として、サンエックスのリソースがリラックマに集中し、たれぱんだの展開が控えめになったようです。
(出典:サンエックス)
さらに、2012年に登場したすみっコぐらしは「片隅で静かに過ごす」という独特の世界観がSNSで拡散され、特に若年層に強く支持されています。
たれぱんだのシンプルさも魅力的ではありますが、リラックマやすみっコぐらしのように豊かなストーリー展開がないため、相対的に存在感が薄れてしまったのかもしれません。
消えたと誤解される理由2:サンリオのキャラクターが目立つため(サンリオと誤解する人も…)
(出典:サンリオ)
サンリオのキャラクターが目立つ中で、たれぱんだが影を潜めたと感じる人もいるのではないでしょうか。
サンリオは「ハローキティ」や「マイメロディ」などのグローバル展開で知られており、その影響力は国内外で非常に大きいですよね。
一方、サンエックスはどちらかといえば控えめな展開をする企業であり、派手な広告や大規模なイベントは少ない傾向にあります。
また、たれぱんだは「サンリオのキャラクター」と誤解されることも少なくなく、実際にはサンエックスのキャラクターであるにもかかわらず、「サンリオのキャラクター展開がたれぱんだを埋もれさせた」と感じる人が多いようです。
こうした誤解が、「たれぱんだが消えた」という印象を与える原因になっているのではないでしょうか。
消えたと誤解される理由3:グッズ販売が以前より減ったため
かつては多くの店舗でたれぱんだグッズが販売されていましたが、現在では取り扱いが減少しています。
そのため、街中でグッズを見かけることが少なくなり、「見かけない=消えた」と感じる人が増えたのではないでしょうか。
やはり、リラックマやすみっコぐらしなど売れるキャラクターの商品数が多いことや、各店の棚の関係で厳選した売れやすい商品が並んでいることも理由かと思います。
以下のように現在もたれぱんだグッズを手に入れることは可能ですが、販売場所が限定的であるため、かつてのような目立つ存在感は薄れているのです。
たれぱんだが怖いと噂されるのはなぜ?
癒し系キャラクターとして多くの人に愛されるたれぱんだですが、一部では「怖い」という噂もあります。
その理由について掘り下げてみましょう。
怖い理由1:ミステリアスな設定
たれぱんだには、他のキャラクターにはない独特な設定があります。
その中には「分裂して増える」「気がつくとそばにいる」といった不思議な要素が含まれており、これが「怖い」と感じる人もいるようです。
また、たれぱんだの感触が「しっとりしていて温かい」とされる点も、想像力をかき立てる要因になっているのではないでしょうか。
・毛ではなく、しっとりとした柔らかい表面を持つ。
・全身の柄は表皮であり、哺乳類とは異質な生物とされる。
・体長は5cmから3mまで個体差が大きい。
・性別はオス、メス、その中間も存在するとされる。
・分裂して増えるという噂がある。
・いつの間にか人のそばに現れることがある。
・好物は和菓子の「すあま」で、これをビンに入れて捕獲できる。
・転がって移動し、その速度は時速2.75m/h。
・起きているのか寝ているのか判別がつかない。
・尾は通常のジャイアントパンダと異なり黒い。
・顔のパーツは目と鼻、耳のみ確認でき、口の位置や大きさは不明。
・触ると柔らかく、ほのかに温かい感触がある。
・たれぐあいから「宇宙からの飛来物」という仮説がある。
このようなミステリアスな設定は、たれぱんだのユニークさを際立たせる一方で、人によっては「不気味」と感じられることもあるようです。
怖い理由2:見た目が怖い
たれぱんだのデザインは、シンプルで無表情な顔が特徴的です。
そのため、「何を考えているのかわからない」と感じる人もいるのではないでしょうか。
また、そのたれた姿勢や動きの少なさが、「生気がない」「静かすぎる」という印象を与えることもあるようです。
特に、感情表現が豊かなキャラクターに親しんでいる人にとっては、たれぱんだの静的な存在感が異質に映る場合があるのではないでしょうか。
このように、その見た目が「怖い」と感じられる原因になっているようです。
怖い理由3:かわいすぎて中毒性が怖い
たれぱんだの魅力は、その癒し系のデザインにありますが、一方で「かわいすぎて中毒性がある」という声も聞かれます。
たれぱんだのグッズを集めたり、眺めていたりすることが止められなくなってしまうという人もいるようです。
ぬいぐるみは触り心地が良く、思わず手に取ってしまう魅力があります。
ファンの中には、たれぱんだのぬぐるみから「マイナスイオンが出ている」と感じる人もいるようで、癒し効果は高いと言えそうです。
このような「かわいさに支配される感覚」が、一部で「怖い」と捉えられているのではないでしょうか。
たれぱんだが向いている人って?
たれぱんだは、その独特な癒しの魅力から、特定の人々にとって理想的なキャラクターといえるでしょう。
たれぱんだの独特な魅力は、現代のストレスフルな社会で癒しを提供してくれる存在として、今後も支持され続けるのではないでしょうか。
また、再ブームが訪れる可能性も十分考えられますね。
項目 | 詳細 |
---|---|
登場年 | 1998年 |
ブームのピーク | 1999年〜2000年 |
累計売上 | 2年間で約700億円 |
関連店舗 |
・名古屋、神戸、博多、池袋に「たれぱんだや」を展開 |
特徴 |
・体長は5cm〜3mと個体差がある ・毛ではなくしっとりとした柔らかい表面 ・分裂して増えるという噂 ・好物はすあま ・転がって移動(時速2.75m/h) ・尾は黒く、口の位置や大きさは不明 |
関連商品 |
・絵本「たれぱんだ kyoumo yoku tareteimasu.」など複数 ・VHS/DVD映像作品 ・Windows用デスクトップアクセサリ ・PlayStation用ゲーム |
競争相手 | 2003年登場の「リラックマ」が影響 |
現在の展開 |
・サンエックス公式通販や限定イベントでグッズ販売 ・平成レトロブームで再評価 ・2008年には「ちびたれ」も登場 |
公式リンク | たれぱんだ公式ページ |