ガラスのうさぎ放送禁止なぜ？入浴シーン正面？風呂シーンがやばいなど声を調査

1979年に公開された映画『ガラスのうさぎ』が「放送禁止」と噂されているようです。

（出典：Google）

本記事ではその理由を詳しく調査し、作品の内容についても整理して紹介します。

ガラスのうさぎ放送禁止？なぜ？噂される理由とは

「ガラスのうさぎ」は放送禁止ではないものの、ほぼ再放送されていない状態です。

調査する限り放送禁止と言われることがあるのは、複数の理由がありそうです。

放送禁止と噂される理由1：入浴シーンなどが問題視されたため

1979年に公開された実写映画『東京大空襲 ガラスのうさぎ』では、戦争の悲劇を象徴するさまざまなシーンが描かれています。

（出典：Amazon）

その中のひとつに、主人公・敏子（蛯名由紀子さん）が妹たちの世話をするために入浴する場面があります。

このシーンは物語上自然な流れで描かれており、戦時下での家族の絆や生活の厳しさを伝える目的があるのです。

入浴シーンは2回あり当時のフィルムなら正面カットもあったようです。

DVD版でも斜め後ろからの描写で横乳がプルプルと見えるようで、規制の対象になった可能性はありそうですね。

蛯名由紀子さんが人気なため、そういった意味で見る人もいるみたいです。

DVDは現在販売されておらず、中古ショップやメルカリなどのフリマサイトで購入可能です。

数千円のDVDがメルカリだと7万円近くになっていて、かなり高額で取引されているようです。

（出典：メルカリ）

しかし近年では、未成年の入浴シーンに対する社会的な視点が大きく変化しています。

その結果、この場面が過度に注目され、「児童ポルノに該当するのではないか」とする声も一部に見られます。

DVDは現在廃盤で、中古市場ではプレミア価格となっていることも、入手の難しさを助長しているようです。

こうした状況が、「放送禁止作品である」といった誤解につながったと見られますね。

「入浴シーンが問題視されたって聞いた」
「今じゃ絶対放送できない内容」
「昔は普通だったのに」

当時の文脈で受け入れられていた演出が、現代の基準では再評価されることはありますよね。

ですが、それが放送禁止と断定される理由にはなっていないのです。

放送禁止と噂される理由2：反米になる？生生しい戦争シーンがあるため

『ガラスのうさぎ』の中心にあるのは、太平洋戦争末期の日本で、多くの民間人が犠牲になったという事実です。

作品では、東京大空襲や疎開先での機銃掃射といった場面が描かれており、これらはすべて高木敏子さん自身の実体験に基づいています。

疎開先の神奈川県二宮町で、アメリカ軍のP-51ムスタングによる機銃掃射を受けて、目の前で父が命を落とすシーンは、視覚的にも心理的にもショックなシーンです。

NHKで放送されたテレビドラマ版でも、この出来事に関連する父の頭骨とそれを貫通した弾丸の実物写真が使用されました。

こうした描写が、「アメリカを悪者にしている」という印象を与えるのではないかという懸念が、一部にはあるのです。

そのため、再放送を見送る理由の一つとして挙げられることもあるようです。

ただし、作品が伝えたいのは、特定の国や人への怒りではなく、戦争そのものがもたらす悲しみや命の重みであることは明らかです。

戦争を知らない世代にも伝える価値のある内容であることには変わりません。

「反米って言われるのが不思議」
「ただの戦争体験なのに」
「平和の大切さを伝えてるのに」

描写がリアルであるほど、誤解を招きやすい側面があるのも事実。

そのために扱いが難しくなることもあるのでしょうね。

放送禁止と噂される理由3：つまらない？現代ウケしないから再放送されない

再放送されない作品には、「つまらないからでは？」といった声も出ることがあります。

たしかに、現在の視聴者が求めるテンポ感や演出とは異なる部分があるのは否めません。

『ガラスのうさぎ』は、静かで重たいテーマを丁寧に描いている作品です。

アニメ版やドラマ版も含め、淡々とした展開で感情の機微を丁寧に追う構成となっています。

爆発的な盛り上がりや派手な演出が少ないため、若年層を中心に「退屈」と受け止められることもあるのかもしれません。

視聴率が期待できないと判断された場合、放送局は再放送をためらう傾向がありますよね。

その結果として、「何か問題があるから放送されないのでは」といった誤解が生まれることがあります。

これは他の作品でも見られる現象で『魔女っ子メグちゃん』や『あしたのジョー』といった昭和の人気作品も、現代の倫理基準では放送が難しい場面が多く、再放送が控えられています。

ガラスのうさぎは放送禁止？作品をおさらい

ここまで読んで『ガラスのうさぎ』が「放送禁止」というレッテルを貼られることに疑問を持つ人も多いと思います。

ここからは改めて、この作品がどういった内容で、どんな人に向けられたものかを紹介します。

作品概要

『ガラスのうさぎ』は、児童文学作家・高木敏子さんによるノンフィクション作品で、1977年に自費出版された『私の戦争体験』が原点です。

その後、加筆修正され、1978年に金の星社から刊行されました。

物語は、東京大空襲により母と妹2人を失った少女・敏子が、神奈川の疎開先で父をも失うまでの出来事を綴ったものです。

敏子の父が作ってくれたガラス細工のウサギが、焼け跡に歪んだまま残っていたというエピソードが、タイトルの由来となっています。

アニメ映画、テレビドラマ、実写映画と、3回にわたり映像化もされており、そのたびに時代に合わせた演出がなされています。

2005年公開のアニメ映画では、実名を使用するなど原作への忠実度が高く、平和教育の一環として全国各地で上映されることもあります。

繊細な表現で描かれた家族の絆と戦争の惨禍。これは単なる児童向け作品ではなく、大人にこそ読んでもらいたい内容かもしれません。

どんな人に向いている？

『ガラスのうさぎ』は、単に「戦争を学ぶ教材」として見るだけではもったいない作品です。

親子で話し合いながら読んだり、学校教育の一環として活用されたりすることも一部ですがあるようです。

年齢層としては小学校高学年からが対象とされていますが、中高生や大人にとっても大きな気づきのある内容です。

命の大切さ、家族を思う気持ち、そして戦争が人々に何を奪っていくのか。

あらゆる世代にとって、心に残るテーマが込められているのです。

また、最近では平和教育の一環として自治体が主催する上映会でアニメ映画が使われる例も増えています。

学校の授業や地域活動でも、これほどまでにリアルな語りを持つ教材は貴重ではないでしょうか。

過去と向き合い、今を生きる力に変える。

その一助となる作品です。