約20年もの間、地域の遊技ファンを支えてきた月寒ひまわりが2025年3月2日に閉店。
ファンが多い店舗だったこともあり、かなりショッキングですよね。
今回はなぜ閉店に至ったのか背景や理由を調査・紹介します。
月寒ひまわり閉店理由は?なぜ撤退?

(出典:パチンコひまわり)
調査してみると次のような理由が閉店に関わっているように思えます。
閉店理由1:合田観光商事グループの経営難のため
月寒ひまわりを運営する合田観光商事グループは、北海道を中心に「ひまわり」という屋号で数多くの店舗を展開してきた実績があります。
グループの社歴は長く、一時は道内でも有数の大手として高い売上を誇っていたのではないでしょうか。
とはいえ近年は、全国的に遊技人口の減少が進んでいるうえに、新台入替費用や建物の維持コストなど、パチンコホールの経営に必要な資金は膨れ上がりやすい傾向に。
こうした状況下では、グループ全体の利益が伸び悩んでくると、どうしても「設備投資がかさむ店舗」「売上が安定しづらい店舗」が閉店候補に挙げられるのではないでしょうか。
2010年までは新店を多く開店していたのですが2010年以降はその勢いを落としています。

(出典:パチンコひまわり)
また最近では以下のような店舗が撤退しており、閉店が目立つようになっていました。
- 伊勢佐木店:2017年8月閉店
- R36店:2019年12月閉店
- 北広島店:2021年8月閉店
- ウエストサイド店:2022年9月閉店
- 柏林台店:2023年4月閉店
月寒ひまわりも長く営業してきた反面、建物の老朽化や稼働率の安定化が課題として浮上した可能性が高いのです。
利益率の低下やコストの増大が深刻化すれば、グループとしても早期に撤退を決断せざるを得ないですよね。
こうした積み重ねが今回の閉店につながっているようです。
閉店理由2:メガエムズ1西岡店、パーラーマンモス’21月寒店など競合店の影響を受けたため
同じ札幌市豊平区周辺には、メガエムズ1西岡店やパーラーマンモス’21月寒店といった大型店が点在していますよね。
これらのホールは、台数をしっかり確保しているうえ、最新機種の導入ペースも早く、さらには独自のサービスでリピーターを増やしているようです。
月寒ひまわりも、2005年にオープンした当初は最新設備を備えた店舗として話題を集めていたようです。
しかし、隣接エリアにメガエムズやマンモスなど別の大型店が相次いで整備を進めると、利用客が分散していくのは自然な流れなのではないでしょうか。
立体駐車場を備えるなど利便性を高める施策は打たれていたものの、サービス内容や設備のアップデートが追いつかない部分があれば顧客の流出は避けられないと思われます。
こうした状況の中で、一部のホールがやむを得ず撤退を検討する事例は少なくないのです。
競合店の影響を大きく受けながら営業を続けるのは容易ではないでしょうね。
閉店理由3:遊戯人口の減少や新札対応などの影響を受けたため
近年、パチンコ・パチスロ業界の構造的な問題として「遊技人口の減少」があります。
1990年代のピーク時には3000万人近くいたとされる遊技人口が、ここ数年で1/4以下まで大幅に減少しているようです。
しかも若年層の遊技離れは顕著で、ホールの客層が高齢化しているとも聞きますよね。
さらに、2024年の新札移行も大ダメージでした。
お札が変わるということは、ホール内で利用するサンド機(硬貨や紙幣を投入して玉やメダルを借りる装置)や両替機の機能変更・設備交換を行わなければいけません。
サンド自体の交換に約20万円/台、紙幣を識別するセンサー部品の交換に、2万~3万円はかかるようで、1,000万円以上かかる店舗も少なくありません。
月寒ひまわりも、常時650台くらいあるので、単純に掛け算すると1,400万円以上発生していそうです。
設備の更新には多額の投資を要するため、経営に余力のないホールにとっては大きな負担になるのではないでしょうか。
遊技人口の減少と新札対応のコスト増という二重苦が、各店舗に重くのしかかっているようです。
これらが最終的な決め手となり、月寒ひまわりも閉店をせざるを得なかったのではないでしょうか。
月寒ひまわりの跡地や今後は?
閉店後の活用方法については「ホール関連の動きがあるのか」「全く別の業種が入るのか」など、気になる方も多いのではないでしょうか。
別会社が居抜きで利用する噂も?※2025年2月時点
業界では、設備や台がある程度整っている店舗を“居抜き”の状態で取得し、改装を最小限にとどめて再オープンするケースも珍しくないのです。
ある程度大型の施設である月寒ひまわりの場合は、駐車場を含め広い敷地が魅力とされる可能性が高いです。
周辺にはメガエムズ1西岡店など競合店が多いとはいえ、立地や交通アクセスの良さは依然として魅力的で、他社がこの場所を利用してパチンコホールをオープンするとの噂も流れているようです。
ただし、具体的な契約情報や業種転換の話が公式に出たわけではないので、あくまで噂段階なのです。
月寒ひまわり閉店を悲しむ声は多い
月寒ひまわりは2005年8月17日にグランドオープンし、およそ20年もの間、地元の人々や近隣のサラリーマン層などに親しまれてきました。
最新鋭の台数や大規模な駐車場、そしてバラエティに富んだ機種構成が目立ち、「オープン時のイベントが活気に満ちていた」という声も。
「休日に家族や知人と待ち合わせてジャグラーコーナーで楽しんだ思い出がある」 「仕事帰りに北斗の拳シリーズを打ちに通って、熱いバトル演出に一喜一憂した」 「海物語で連チャンを重ねて景品交換に行列ができた」 などそれぞれ思い出はたくさんあるようです。
こうした思い出は一朝一夕で築かれるものではなく、長年にわたる店舗運営と常連客の交流が積み重なってこそ生まれるものだと思われます。
月寒ひまわりが閉店は非常に残念ですが、札幌市豊平区を代表する人気店であったことは確かですね。