今回は特に高齢者に支持されていた人気番組「歌のない歌謡曲」の終了理由について調査しました。
歌のない歌謡曲の終了理由とは
1951年に番組開始し、“歌なし”の愛称で親しまれていた「歌のない歌謡曲」ですが、2023年9月29日に最終回を迎えました。
なんと最終回まで、71年間にわたって番組は続き、放送回数はおよそ1万8000回にのぼるというのですから、ギネス記録並みの番組です。
子供の頃、両親と聞いていた方が、今はその頃を思い出しながら、お子さんと一緒に聴いているという方もいたでしょう。
全国500万人以上のリスナーに親しまれていたといいます。
これだけ長く国民に愛されてきた番組ですから、終了を惜しむ声がたくさん聞かれました。
「歌のない歌謡曲」は、なぜ終了してしまったのでしょうか。
調べてみたところ、残念ながら、明確な終了理由は、番組からは発表されていませんでした。
ここからは、推測になりますが、やはり、パナソニックの衰退が大きな理由ではないでしょうか。
「歌のない歌謡曲」の特徴は、パナソニックの一社提供だったことです。
日本が世界に誇る一大企業であったパナソニックですが、最近は業績がいいとは言えません。
テレビでのコマーシャルも昔ほどは見かけなくなりましたし、一社提供で番組を継続するのは厳しかったのかもしれません。
また、商品の宣伝の仕方も、時代の変化に伴って、変わりつつあります。
今は、SNSなどを使った宣伝が増え、インターネットで情報を得る時代になりました。
「歌のない歌謡曲」の番組内では、各局の担当パーソナリティがアナウンスするパナソニック製品における生コマーシャルが放送されていました。
この、ラジオでの生コマーシャルは、もう時代にはそぐわなくなってしまったのかもしれません。
長く愛されてきた番組を終了するのは、パナソニックにとっても苦渋の判断だったでしょうが、時代の変化に伴い、しかたがないことだったのではないでしょうか。
歌のない歌謡曲の良い口コミ:パーソナリティーのトークが人気!
「歌のない歌謡曲」の放送回数はおよそ1万8,000回にのぼるというのですから、その長い歴史には驚かされます。
番組が、これだけ長く愛されてきたのはなぜなのでしょうか。
「歌のない歌謡曲」は、その番組名のとおり、オフボーカルの歌謡曲を、女性パーソナリティーのトークとともに流す番組でした。
パーソナリティーは、JRN系列局の担当アナウンサーがそれぞれ担当し、各局のアナウンサーの特色を生かしたトークが大変人気でした。
パーソナリティーのトークが面白くて、それを楽しみにしていたという方が多かったようです。
番組独特の昔ながらの緩い雰囲気も、リスナーの癒しとなっていたようです。
また、長く続いてきた番組だけに、リスナーそれぞれの人生の思い出も、この番組とともにあるという方もたくさんいらっしゃいました。
番組が終わり、一つの時代が終わったと寂しく感じた方が多かったのは、やはりそれだけこの番組が、長く愛されてきたという証拠でしょう。
歌のない歌謡曲を聴く方法
「歌のない歌謡曲」は、2023年9月に大半の局で番組が終了しましたが、IBC岩手放送、ラジオ関西、ラジオ福島では、別の地元スポンサーもしくは提供無しで、引き続き「歌のない歌謡曲」を放送していることがわかりました。
また、「歌のない歌謡曲」の放送が終了してしまった局でも、まったく違う新番組が始まったのではなく、同じ趣旨の企画の後継番組を放送する局が多くあるようです。
これまではオフボーカルの歌謡曲に限定されていた番組ですが、後継番組ではリスナーの要望も取り入れながら、ボーカル入りの楽曲を流す局もあるということです。
「歌のない歌謡曲」は、いったん終了したものの、似たような形式で、また番組のいいとこどりをして、続けているところが多いのはうれしいですね。
また、九州・沖縄地区では、現在、一社提供・企画ネットの形態を引き継いだ『おなかがグーは、しあわせのグー。』が放送されているようです。
パナソニック一社提供の「歌のない歌謡曲」は終了したものの、全国各地で、何らかの形で、番組を引き継いでいるということがわかりましたので、ぜひ引き続き、楽しんでほしいと思います。
歌のない歌謡曲についておさらい
『歌のない歌謡曲』(うたのないかようきょく)は、JRN系列局などで放送されるラジオ番組です。
全国各地のラジオ局で、1951年の番組開始から2023年9月29日まで、パナソニックの一社提供で、放送されていた歴史ある番組です。
毎週月曜日から金曜日の15分間放送され、日本の民間放送の最長寿番組とされていましたが、2023年9月いっぱいで終了しました。
「歌のない歌謡曲」というタイトルの通り、オフボーカルの歌謡曲を、女性パーソナリティーのトークとともに流す番組でした。