最近イオンモール高岡で相次いだテナント閉店やATM撤去が目につきます。
なぜ撤退する店舗が目立つのでしょうか。
イオンモール高岡のテナントの閉店はなぜ?

2002年(平成14年)9月19日にオープンとイオンモールのなかでも歴史のある高岡店。
閉店する理由は店舗ごとに異なりますが、以下のような背景があります。
リニューアルのため
イオンモール高岡は、2002年の開業以来、地域のニーズに応じた改装や増床を繰り返してきました。
イオンモールのような大規模なショッピングモールは小さいリニューアルで1〜2年、大規模なもので5〜10年単位で行われている印象です。
2024年から2025年にかけての閉店や移転の背景には、施設全体の刷新を目的としたリニューアル計画があると考えられます。
| 年度 | 主な内容 | 特徴 |
|---|---|---|
| 2019年 | 西館増床棟を新設し、既存棟も含めて全体の約50%を改装。 | 専門店数が約200店舗に拡大し、北陸最大級のモールへ進化。 |
| 2020年 | 「たかおかマルシェ」など食物販エリアを刷新。 | 地元食材を活かした店舗が増加し、地域密着型のモールへ。 |
| 2024年 | 西館1階フードコートの改装やキッズスペースの拡大。 | 親子向け施設の充実でファミリー層の集客を強化。 |
| 2025年 | 東館の一部店舗を閉店し、秋に向けて新規テナント導入。 | 仮設営業を行いながら、施設環境を全面的に刷新。 |
少子高齢化、口コミなどの影響で需要が下がっている?ため

郊外型の大型モールは「車でまとめ買い」というスタイルを軸に発展しましたが、高齢化の進展でこのスタイルと生活実態のズレが目立ちやすくなっています。
運転の負担、少人数世帯での大量買いの難しさ、消費意欲の逓減などが背景にあります。
また、ネット通販の利便性が高まる中で、来館頻度が減る傾向は全国でも共通に観測されます。
高岡では2019年に増床・温浴施設の整備などで広域集客を強めましたが、地域人口の伸びが弱いエリアでは「増床効果の踊り場」が訪れやすいです。
大型店同士の競合も激化し、空き区画を理想の条件で埋め続けるのは簡単ではありません。百貨店の閉店や中心市街地の地盤沈下といった文脈もあわせ、モール一極に過度な負担がかかる構図になりがちなのです。
| 世帯像 | モール来店のハードル | 代替行動 |
|---|---|---|
| 高齢単身 | 運転・歩行距離が負担です | 近隣小型店・宅配に寄ります |
| 子育て層 | 休日は混雑・移動が大変です | ECと近場の買い回りです |
| 共働き | 滞在時間が短いです | 目的買い+モバイルオーダーです |
飛び降り事件があった?噂はなぜ?

(出典:Google)
結論から言うと誤解です。
2018年6月1日、富山県高岡市のイオンモール高岡で大量のパトカーが集まる騒動があり、この騒動を受け、一部で「飛び降り自殺があったのでは?」という噂が広まりました。
具体的な情報はなく、万引きなどの可能性もありますが、大量のパトカーが来る理由になるかは微妙なところです。
また、横断歩道の一時停止を定期的に取り締まっていて、2016年や2021年にも取り締まっていたとの声も。
ちなみに高岡市では、過去に「伏木国分事件」と呼ばれる飛び降り事件が発生しています。
この事件は1981年に高岡市内のホテルで外国人登録証偽造の疑いを持つ男性が飛び降り自殺したものです。
過去の事件が記憶に残り、イオンモール高岡での騒動が飛び降り事件と結び付けられた可能性もありますね。
物価、人件費の高騰のため
物価高と人件費の上昇は、館内テナントの損益線を押し上げました。
イオンモール高岡の増床オープン時には、飲食チェーンのオープニング時給が1,500円という水準が話題になり、近隣相場に強い影響を与えた経緯があります。
持続的にこの水準で人員を確保するのは、粗利の薄い業種ほど難しくなります。
利益が出しづらい局面では、契約更新のタイミングで撤退判断が出やすいのです。
以下の厚生労働省のグラフでもわかるように基本的に最低賃金は右肩上がりで、利益を圧迫していたと考えられます。

(出典:厚生労働省)
館内では2024年1月末にかけてアパレルや物販、飲食など複数の閉店告知が並びました。
earth music & ecology、ザボディショップ、イタリアンカフェ ぶどうの森などの閉店案内が同時期に出ています。
他にも、全国的にも大型商業施設は「空床の目立ち」と「新業態での穴埋め」という動きがコロナ禍後に指摘されており、埋めても単価が取りにくいテナント構成だと収益性が落ちやすい状態が続きます。
館内が混んでいる日でも、利益構造が合わなければ閉店は起こりうるのです。
| 観点 | コスト上昇の現場感 | 閉店判断への効き方 |
|---|---|---|
| 人件費 | 時給1,500円級が話題化した時期があるのです | 粗利が薄い物販・飲食は直撃します |
| 光熱費 | 郊外型は延床面積が大きいです | 売上が戻らないと固定費負担が重いです |
| 仕入れ | 物価高で原価が上がります | 値上げ転嫁が難しい業種は厳しいです |
移転やオンラインの移行のため
閉店といっても、すべてが撤退ではありません。ikkaは現店舗を1月末で閉じ、2月に移転オープン。
館内の区画再編や賃料見直し、動線の最適化に合わせた移転は大型モールでは定番の動きです。
また、OPAQUE.CLIPのようにリアル店舗を縮小し、オンライン強化や商圏の選択と集中を進めるアパレルも増えています。
物販ではEC比率の上昇が続いており、ショールーム化やポップアップ化で「短期で出て短期で結果を見る」運用が広がっているのです。
銀行サービスのDX化も店舗撤退を後押しします。
北國銀行の館内ATMは2024年1月末で廃止となり、近隣ATMや提携機の利用に誘導されています。
金融のリアル拠点は効率化が進み、商業施設内の「日常の用事をまとめる」価値がじわりと薄れた側面もあります。
閉店ラッシュ?本当に閉店は多いの?
イオンモール高岡で過去に閉店した店舗は以下の通りで、2024年の閉店が目立った印象です。
- 2020年11月30日: 3FIT高岡店 閉店
- 2022年5月29日: JENNI イオンモール高岡店 閉店
- 2023年3月31日: 揚げ天まる イオンモール高岡 閉店
- 2024年1月8日: クノップイオンモール高岡店 閉店
- 2024年1月8日: GAP イオンモール高岡店 閉店
- 2024年1月31日: OPAQUE.CLIP 閉店
- 2024年1月31日: ハピンズ イオンモール高岡店 閉店
- 2024年1月31日: earth music & ecology natural store 閉店
- 2024年1月31日: ザボディショップ 閉店
- 2024年1月31日: イタリアンカフェ ぶどうの森 閉店
- 2024年1月31日: 北國銀行ATM 廃止
- 2025年10月13日: One Point 閉店
イオンモール高岡に対する独自調査と口コミ一覧
2024年の年明けから1月末にかけ閉店告知が連続しました。
earth music & ecology、ザボディショップ、イタリアンカフェ ぶどうの森などの店舗が1月31日で営業終了し、ikkaは移転オープンを告知しました。
さらに館内ATMの廃止も重なりました。
一方で、施設としての「楽しさ」を作るイベントや話題作りも続いていて過去の増床時にはレジャー要素の強化が行われ、最近もユニークな自販機設置がニュース化されました。
代表的な声
なお、公開された断片的な投稿・記事だけで「良い口コミの割合」を統計的に出すのは適切でないため、比率の提示は控えます。
掲示物や地域ニュースの範囲では「閉店・移転の事実」と「来店動機を作る取り組み」の両面が確認できました。
向いている人
あまり言うまでもないかもしれませんが来館が楽しい人はこんな人です。
テナントも多く、1日過ごすことも十分可能です。
- 週末に家族でまとめて買い物をしたい人
- 服・コスメを手に取って選びたい人
- 居住圏から車移動が負担でない人
- イベントや期間限定ショップが好きな人
- 温浴や飲食も含め「一日滞在」を楽しみたい人
Q&A
- なぜ1月末に閉店が重なったのですか?
小売業では契約年度の区切りや売上の繁閑に合わせ、1月末は区画入れ替えが多い時期です。実際にイオンモール高岡では1月31日をもって複数店舗が閉店・移転告知を出しています。earth music & ecology、ザボディショップ、イタリアンカフェ ぶどうの森の告知や、ikkaの移転案内が確認できます。
- イオンモール高岡はこれからも閉店が続きますか?
全体の方向性は「選択と集中」に寄ると見ます。館としては空き区画をイベント型や話題性のあるテナントで埋め、回遊と体験価値を高める動きが想定されます。直近でもユニークな自販機など「話題作り」を続けています。テナントの新陳代謝は今後も一定程度あると考えられます。
- 「飛び降り事件」の噂は本当ですか?
2018年6月1日前後に、高岡イオンで多数の警察車両が集まったとのSNS投稿や、飛び降りがあったのではという噂が拡散しました。ただし、これはSNS上の噂・現場投稿の域を出ず、公的な一次報道の裏付けは本文の参照範囲では確認できません。噂として流れたこと自体は残っていますが、断定は避けるのが適切です。
- 館内ATMの撤去は今後も増えますか?
金融機関の店舗・ATMの再編が全国で進んでおり、館内でも北國銀行ATMが2024年1月31日に廃止されています。キャッシュレス化の進展に伴い、利便の代替ルート(近隣ATM・提携ATM・デジタル手段)への誘導が中心になります。個別のATM動向は各行の発表に依存します。
- 最近の公式な閉店告知はどこで見られますか?
イオンモール高岡の公式サイト内インフォメーションに閉店告知が掲載されます。たとえば東館1F「One Point」の2025年10月13日閉店告知が公開されています。今後も最新情報は公式掲示の確認が確実です。








