FUNAさんによる日本のライトノベル『私、能力は平均値でって言ったよね!』(通称「能力は平均値」「のうきん」)。
小説家になろうで2016年1月14日よりWeb版の連載開始し、同年8月にはアース・スター エンターテイメントから漫画版がスタートしました。
2019年10月にはアニメやラジオもスタートし、かなり勢いのあった作品だったのですが、漫画版が終了し、打ち切りと噂されているようです。

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能力は平均値/漫画の打ち切り理由は?のうきん終了の背景
『私、能力は平均値でって言ったよね!』の漫画版が途中で終了してしまったことを惜しく思う方は多いのではないでしょうか。
本作は作品世界で描かれる主人公マイルや仲間たちの冒険、そして古龍に代表される超常的な存在との関わりは非常に魅力的ですよね。
2025年時点でも原作のライトノベル版はまだ続いているのに対し、漫画版はいずれもストーリーを完走する前に幕を下ろしています。
SQEX版漫画は2024年2月7日、アース・スター エンターテイメント版は2021年1月28日に終了

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もともと、『私、能力は平均値でって言ったよね!』の漫画版はアース・スター エンターテイメントから刊行され、そこではねこみんとさんによる作画で2016年8月から連載がスタートしました。
4巻まで単行本が出そろい、連載としては2019年12月時点で休載に入り、最終的に2021年1月28日に正式に終了となったのです。
一方、契約関係で色々あったのかスクウェア・エニックス版もスタートし、iimAn(Friendly Land)さんが作画を担い、ネーム構成を桜井竜矢さんが務める形で2021年12月1日に「ガンガンONLINE」アプリ版で新たな連載が開始。

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内容としては、アース・スター版で描かれた序盤のエピソードから再びコミカライズし直す形になっていました。
しかし、同連載は2024年2月7日に打ち切りのような形で完結し、計5巻で物語の幕を下ろすことになったのです。
こうした“出版社をまたいだ2バージョンの漫画連載”という点は、他のなろう系作品では比較的珍しいケースだと思われます。

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アース・スター版は4巻まで刊行、スクウェア・エニックス版は5巻まで単行本が出ましたが、どちらもマイルたち「赤き誓い」の冒険が深まる途中で物語が終わってしまいました。
ここに関しては不満を感じたファンも多かったはず。
出版社の契約変更やトラブルに読者が巻き込まれてしまったと解釈する人もいそうです。
では、なぜ打ち切り・終了に至ったのか考察を交えて紹介します。
打ち切り理由1:出版社の変更と連載の中断のため
読者の方には、一度コミカライズが打ち切り状態になった後、別の出版社(スクウェア・エニックス)で再スタートする事態が腑に落ちないと思われる方もいるのではないでしょうか。
この理由として最も大きいのは、原作を刊行するライトノベルレーベルがアース・スター エンターテイメントからスクウェア・エニックス(SQEXノベル)へ移籍したことが原因です。
こうした変更が行われると、旧コミック版の続行は出版社間の契約関係上かなり難しくなってしまうのです。
それに伴い、アース・スター版の漫画家であるねこみんとさんの健康状態が長く安定しなかったこともあり、アース・スター版は休載後そのまま終了へ向かったようです。

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そこからスクウェア・エニックスが改めて新規にコミカライズを始めることになり、iimAn(Friendly Land)さんの作画へと移行しました。
このように出版社の移行と連載の中断が絡み合った結果、実質的に「同じ作品を2度コミカライズしている」ような状態になったのです。
最終的に両バージョンとも未完に近い形で終了した点が、読者に大きな疑問と残念な思いを与える結果となったようです。
打ち切り理由2:競合作品などの影響で売れなかったため
多くのなろう系作品は、アニメ化や複数のコミカライズが発表されるほど人気を集める例も増えているのです。
ですが、その一方で同時期に大量の類似ジャンル作品が出版されていますよね。
2020年以降、ライトノベル市場やコミック市場には「転生」「追放もの」「チート系」など、類似ジャンルが急激に増加。
- 無職転生 ~異世界行ったら本気だす~
- 転生したらスライムだった件
- オーバーロード
- ありふれた職業で世界最強
- 盾の勇者の成り上がり など
『私、能力は平均値でって言ったよね!』が書籍化された頃は、まだ“なろう系”のジャンルが爆発的人気を得ていた時代でしたが、続々と新作が登場するにつれ、競合タイトルが増えています。
コミカライズ作品で売り上げを安定して伸ばすには、読者を惹きつける強いアピールが欠かせませんよね。
しかし、のうきんのコミカライズは、
という複数の要因で本を手に取る読者が想定ほど伸びなかったとみられていますね。
書店の売り場で他の人気コミックと競り合うには、より強い継続力が必要でしたが、実績不足や省略の多さなどが原因で人気に波が出た可能性があるのではないでしょうか。
ちなみに先ほど競合作品として紹介した「盾の勇者の成り上がり」ですが作者死亡説まであるようです。

打ち切り理由3:つまらない?内容が省略されすぎているなど読者の不満から人気が落ちたため
打ち切りと呼ばれるケースでは、作画担当の力量や脚本の構成によって読者の満足度が左右されがちだと思われます。
「面白さも平均値ってことか」などとのコメントまで。
『私、能力は平均値でって言ったよね!』に関しても小説と比べて物語の展開が急ぎ足だったり、バトル描写の見せ場が短縮されていたりと、ダイジェスト感を指摘する声が少なくないようです。
「私、能力は平均値でって言ったよね!」
漫画版がどうにも色々省略しまくってるようで、正直不満だらけなんですが
漫画化担当者(ねこみんと先生)の力量不足が原因でしょうか?
それとも、「漫画には向かないエピソードだから」と原作者判断で敢えて削っているんでしょうか?つーかねこみんと先生も「可愛い女の子」しか描けない、所謂「萌絵師」って奴ですよねぇ
漫画にはそもそも向いてない気がするんですけど……(引用:Yahoo!知恵袋)
コミカライズ版で特に省略されがちな場面として、
などが挙げられますね。
こうした端折りによって、原作が好きな方は「本来もっと深く描いてほしいシーンが飛ばされてしまった」と感じたのではないでしょうか。
古龍にまつわる伏線は、アニメ版や原作ライトノベルでも大事に扱われているのに、コミカライズで先に進む前に終了したことが失望感につながったと考えられます。
ちなみにアニメに関しても「ひどい」など賛否の声が上がっているようです。
能力は平均値/漫画は打ち切りに!古龍の目的や口コミを調査
漫画家や出版社にとって、人気作品のコミカライズは大きなチャンスなのに、なぜ謎が残ったまま打ち切られてしまったのか不思議に思う方も多いはず。
古龍の目的や、読者からどのような口コミが寄せられているのか整理したいと思います。
古龍は物語内で“世界最強の種族”と呼ばれ、主人公マイルの能力値が「古龍種を含む全存在の平均値」と説明されるほど圧倒的な存在感を持っています。
漫画版でも複数の古龍が登場し、赤き誓い(女性4名によるパーティー)と激しいバトルを繰り広げるシーンは印象的でした。
結局、古龍の目的ってなんだった?
小説版やアニメで断片的に示唆される内容としては、古龍たちが過去に存在した先史文明の遺物か情報を探しているとされています。
この先史文明は高い技術力を持ち、大陸各地に遺跡を残したとされているのです。
漫画版でも、古龍たちが獣人や他勢力を使って遺跡を発掘しようとする場面が描かれていますよね。
リーダー格の黒い竜が「失われた文明を解き明かすのが目的だ」というような素振りを見せるシーンがあり、マイルたちをあえて排除するように振る舞っているのです。
壁画には大昔に発展していた技術らしき記録も映し出され、マイル自身が前世の知識を併せて意味深に捉えるシーンも。
ナノマシンによる解説が「禁則事項」として明かされないまま終わるくだりは、読者にとってスッキリしないと思います。
漫画版が終了してしまったため、古龍が探している先史文明の正体や、世界そのものがなぜ何度も文明崩壊を繰り返しているのかなどの核心部分まで辿りつけなかったようです。
小説原作ではもう少し先の展開で古龍の真意や世界の秘密に触れられるとされており、読者は「続きが読みたいのに漫画が途中で終わってしまった」という大きな悔しさを感じているのではないでしょうか。
今後は小説を読むしかありませんね。
漫画版の打ち切りを残念に感じる読者も多い
主人公マイルが「普通の女の子」を望みながら、ひょんなきっかけですぐ強大な魔法を使ってしまう場面はギャグ要素が強く、原作の軽妙な雰囲気が好きなファンも多かったはずです。
キャラクター同士のやり取りや、思わぬパロディ要素がちりばめられた世界観が受け、アニメ終了後も「コミカライズで続きが読めるなら買いたい」という声が上がっていたようです。
ところが、上述のように途中打ち切りとなったため、結局は物語の核心が描かれる前に漫画版が幕を閉じてしまったのではないでしょうか。
読者の反応を見ると「本当は魔力の秘密や古龍との因縁をしっかり漫画で見たかった」「打ち切りで消化不良だ」といった口コミが多く散見されるのです。
“禁則事項”のくだりが、先史文明やナノマシンとの関わりを想起させるだけに、このまま終わるのは惜しいと思われます。
小説版は既刊20巻を超えているため、漫画で完結を期待した層も結局は原作のライトノベルに目を向けるようになったようですね。
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