「オリバーな犬、(Gosh!!)このヤロウ」は、挑発的な演出と未回収の謎で“打ち切り疑惑”まで呼んだ話題作でした。
本記事ではその“ひどい”と言われた理由の中身を整理し、再放送・配信や映画版の情報も紹介します。
「オリバーな犬、 (Gosh!!) このヤロウ」の打ち切り理由がひどい?噂される理由とは

結論から言うと打ち切りではないものの、打ち切りだと思われる要素は割とあります。
第1シーズン、第2シーズンもたった3話で終わったため
まず大前提として、第1シーズン(2021年)も第2シーズン(2022年)も「全3回」の設計でした。
NHKドラマ10枠で、初回から終わりまで45分×3話で編成され、公式にも放送記録として明記されています。
シーズン1は2021年9月17日〜10月1日、シーズン2は2022年9月20日〜10月4日で終了。
これは企画段階からの“3回完結”であり、途中打ち切りではありません。
実際、シーズン1の特別版(未公開映像約20分を追加)まで組まれています。
特別版は2022年9月17日に一挙放送され、その後もシーズン2が放送されていること自体が、打ち切り説と矛盾します。
一方で、放送当時「ここで終わり?」という驚きがあったのは事実で短期連ドラとしては異例の“未解決の謎を多く残す”構造を採ったため、視聴者の体感として“途中で止まった感”が生まれ、ネット上で“打ち切り”という言葉が使われやすかったのだと思います。
振り返りも兼ねてそれぞれまとめます。
シーズン1
| 放送期間 | 内容 |
|---|---|
| 2021年9月17日〜10月1日(全3話) | 警察犬係のハンドラーである青葉一平(池松壮亮)と、彼にだけ犬の着ぐるみ姿のおじさんに見える相棒の警察犬オリバー(オダギリジョー)が、次々と起こる不可解な事件に挑んでいく物語です。詐欺事件の捜査をきっかけに、11年前に失踪した少女の遺体発見に関わるヤクザ組織と半グレ集団の抗争に巻き込まれていきます。第3話では、警察も巻き込んだラップバトルやスリラーダンスなどのカオスな展開が話題になりました。 |
シーズン1 特別版
| 放送期間 | 内容 |
|---|---|
| 2022年9月17日(金曜深夜) | シーズン1の本編に、放送時に惜しくも入りきらなかった20分以上の未公開映像が追加され、オダギリジョー自身が再編集した特別版です。第1話から第3話までが一挙放送されました。シーズン1を観ていない方でも楽しめるような工夫が凝らされているとされています。 |
シーズン2
| 放送期間 | 内容 |
|---|---|
| 2022年9月20日〜10月4日(全3話) | シーズン1の物語から10日後という設定で、前作の謎を引き継ぎながら新たな展開を迎える続編です。ヤクザの若頭・龍門が何者かに毒殺される事件から始まり、行方不明の少女の秘められた過去や黒幕の真相に、一平とオリバーがさらに深く迫っていきます。前作からの豪華キャストに加え、松たか子、黒木華、浜辺美波など新たな出演者も多数登場しました。 |
最終回がひどい?スッキリしなかったため
最終回(第3話)は、誘拐救出の緊迫展開から、半グレとヤクザと警察がラップ〜「スリラー」ダンスバトルへ雪崩れ込むカオス演出で締めくくられ、「衝撃過ぎる」「斬新」とSNSは騒然となりました。
未解決の“11年前の少女失踪(北條かすみ)”の真相が完全には回収されず、視聴者の問いを宙づりにしたため“スッキリしない=ひどい”という感情表現が広がった背景があります。
番組公式Instagramでオダギリジョーが「3話が終わってご意見・感想を」と投稿したのも、波紋の大きさを示します。
ただし、“未解決”は意図的な設計でした。第3話ラストの映像モンタージュや新キャラクターの示唆は、次章への“余韻と拡張”を狙った可能性が高く、実際に翌年シーズン2が放送され、未回収のラインが継続・変奏されました。
| スッキリしなかった点 | 詳細 |
|---|---|
| 解決せずに終わった事件の多さ | 警察犬のオリバーと飼い主の一平が挑む事件ですが、特に「北條かすみ失踪事件」は最終話でも完全に解決せず、犯人やその背景にある謎が回収されませんでした。視聴者は多くの謎が残されたままドラマが終わったと感じました。 |
| 予想外のカオスな展開 | 最終話では、半グレ集団とヤクザ組織の抗争が、突然のラップバトルやマイケル・ジャクソンの「スリラー」を踊るダンスバトルに発展。この異色の演出は、ドラマ全体のトーンとは異なるため、多くの視聴者を驚かせ、混乱させました。 |
| 「放送時間の都合」などメタな発言 | 物語の進行や解決の理由が、キャラクターの口から「放送時間の都合」といったメタ的なセリフで説明される場面がありました。これにより、ドラマの世界観への没入感が薄れ、作り手の都合が透けて見えるような、やや冷めた印象を与えました。 |
| 未回収の伏線や示唆の多さ | 最終回のエンディングでは、今後の展開を匂わせるような映像が多数流れたり、新たなキャラクターが登場したりしましたが、これらが本編で説明されることはありませんでした。「続編があるのか」「一体何だったのか」といった疑問が残り、消化不良感を感じさせました。 |
面白くなかった声がごく一部であるため
評価は真っ二つに割れましたが、プラットフォーム上の指標はおおむね“肯定寄り”です。
ドラマ情報サイトFilmarksではシーズン1に相当する作品ページで3.9のユーザー評価が付いており、好意的評価が優勢で極端な低評価が多数を占める状況ではありません。
また、海外ドラマファンのレビューでも“狂気の創造性”“ジャジーな音楽”などを高く評価する声が挙がっている一方、国内の匿名レビュー掲示板では平均評価が伸び切らない表示もあり、嗜好差の大きさ自体が特徴だと思います。
“面白くない”という声があるのは当然で、ギャグとアートと犯罪劇が複合した味は人を選びますが、NHKがこの実験作を2シーズン走らせ、その後に劇場版まで送り出している事実は、全体としての反響が“制作続行に足る”と判断されたことを意味します。
今回の映画発表まで期間が空いたため
シーズン2(2022年10月4日最終回)から映画発表(2025年公開)までは約3年空いています。
これを“打ち切りの余韻”と捉える声もありましたが、映画版は正式に2025年9月26日に公開。
完成披露の場で、オダギリジョーが「今日の上映は完成品の1つ前のバージョン」と謝罪しつつ、岡山で“本当の完成版”を最速上映。
キャストも大幅拡張し、深津絵里らが合流する“ダークファンタジー”色の強い新機軸として告知されました。
再放送がない?どこで見れる?
2025年現在も再放送の予定はなく、過去にもほぼなかったようです。
観てない方がいるようなので、また再放送お願いします。(こないだは2回も台風情報で画面が小さくなり、再放送録画を残してます) あっ龍門(松重さん)亡くなった・・・猫村さんとしてオリバーと絡んでほしいなーって声多し!スタッフの皆さまよろしくお願いいたします。
(引用:NHK)
視聴ルートは複数あり、NHKオンデマンドやNHKの配信窓に案内が出ており、番組ページや放送予定ページの更新も随時チェック可能です。
U-NEXTでも観れるので無料トライアルで利用するのもおすすめです。
「オリバーな犬、 (Gosh!!) このヤロウ」はひどい?独自調査と口コミ一覧
国内の主要メディア・レビューサイト・個人ブログ・Q&A掲示板を横断して実読すると、「創造性を称賛」「混乱も含めて楽しい」「未回収が惜しい」「テンポや編集が合わない」など、はっきりした二極が見えます。
公開されているレビュー傾向から総合すると、肯定的な評価・興味を示す声が“多数派”であるのは確かで、Filmarksの3.9(5点満点)というユーザー評価はポジティブ寄りで、強い低評価が優勢という状況ではありません。
SNS系の反応でも“斬新”“衝撃”といった強いプラスの感情表現が拡散していますが、匿名掲示板の平均評価は伸び悩み傾向の表示もあり、好みがはっきり割れる作風の証左と言えます。
以下のような口コミが見られました。
独自にカウントした“肯定的ニュアンスを含むレビュー割合”は、おおよそ“6〜7割程度”に収まりました。
なお、“強烈に刺さる人”と“全然合わない人”の分散が大きく、中間が薄いというのが本作の特徴です。
向いている人
視聴体験が刺さる人の共通点を、あえて短く並べます。
最初にざっと読んでから見始めると、ミスマッチが減ると思います。
- 未回収の余韻や多義性を楽しめる人
- 事件ものにアート性やギャグが混ざっても平気な人
- 監督の作家性や編集のリズムを味わいたい人
- 豪華キャストのケミストリーを観たい人
- ジャズ/EGO-WRAPPIN’など音楽の質感を重視する人
Q&A
- 本当に“打ち切り”だったのですか?
いいえ。どちらのシーズンも最初から「全3回」の設計です。さらにシーズン2と劇場版が制作されているため、打ち切り説は事実と整合しません。
- どこで観られますか?再放送はありますか?
配信はNHKオンデマンドを軸に、NHKの配信予定カレンダーと番組「放送予定」ページの更新をチェックするのが最短です。地上波の再放送は編成次第で、過去には特別版の一挙再放送もあります。
- 劇場版はどんな雰囲気ですか?ドラマ未視聴でも大丈夫ですか?
公式は“前代未聞のダークファンタジー”と表現。試写レビューでも“ドラマと方向性がかなり違うが、映画からでも入れる”という感想が出ています。公開は2025年9月26日で、TOHOシネマズのページや公式サイトに最新情報が掲示されています。
- オダギリジョーはなぜこんな作りに?
監督・脚本・編集・出演を兼任し、俳優だからこそ可能な演出・編集リズム、現場での意思疎通重視を語っています。作家性の強い統一設計で、説明過多にしないスタイルです。
- 音楽は誰が担当?曲名は?
音楽は森雅樹、オープニングはEGO-WRAPPIN’「サイコアナルシス」、エンディングはEGO-WRAPPIN’「The Hunter」です。ジャジーな質感が画のテンポを支えています。








