全国に730店舗以上を展開し、「親切・丁寧・待たずにできる」をコンセプトに多くの人から愛されている理美容室「プラージュ」。
その手軽さとリーズナブルな価格で、私も含め多くの人が一度は利用したことがあるのではないでしょうか。
しかし最近、SNSや街中で「プラージュが閉店した」という声を耳にする機会が増えたように思います。
本記事では、プラージュの閉店が相次いでいる理由の真相から、気になるカットのやり直し期限、そして実際の利用者のリアルな口コミまで、徹底的に調査してご紹介します。
プラージュ閉店理由がひどい?なぜ撤退?

「近所のプラージュがなくなってしまった…」そんな悲しい知らせが、実は全国各地で報告されています。
2020年の時点で「閉店店舗が増加傾向にある」という内部からの声もあり、2023年には豊田市で2店舗が同時に閉店するなど、その動きは加速しているように見えます。
一体なぜ、あれほど勢いのあったプラージュが次々と撤退しているのでしょうか。その背景には、いくつかの複合的な理由が考えられるのです。
物価高や人件費の高騰、人手不足のため
プラージュの最大の魅力は、なんといってもその安さですが、その安さを支える企業努力も限界に近づいているのかもしれません。閉店の背景には、現代の日本が抱える経済的な問題が大きく影響していると考えられます。
プラージュが低価格を実現できる秘密は、全国に730以上もの店舗を持つスケールメリットを活かし、シャンプーや薬剤などの消耗品を自社工場で製造したり、大手メーカーから一括で大量に仕入れたりすることで、仕入れコストを徹底的に抑えている点にあります。
これはとても賢い方法だと思いますが、近年続いている原材料費や電気料金などの高騰は、このビジネスモデルを直撃しているのです。
実際にプラージュは2022年10月1日に、全国的な料金の値上げに踏み切っています。
これは、企業努力だけでは吸収しきれないほどコストが上昇している証拠と言えるでしょう。

さらに深刻なのが、人手不足とそれに伴う人件費の高騰。
理美容業界は、もともと人材の確保が難しい業界ですが、プラージュも例外ではありません。
求人情報を見ると、未経験者やブランクのある方への門戸を広げたり、働きながら免許取得を支援する制度を整えたりと、人材確保に必死な様子がうかがえます。

元従業員の方からは「忙しすぎる」「人手が足りないと休日に呼び出される」といった声も聞かれ、労働環境の厳しさが人手不足に拍車をかけている可能性も考えられます。
こうした状況下でスタッフの待遇を改善し、人材を確保するためには人件費を上げる必要があり、それが経営を圧迫する一因となっているのです。
| 項目 | プラージュの取り組み | 近年の課題 |
|---|---|---|
| 価格設定 | 大量仕入れや自社工場での製造により、コストを削減しています。 | 原材料費や光熱費の高騰で、2022年に値上げを実施しました。 |
| 人材確保 | 未経験者歓迎や免許取得支援など、採用のハードルを下げています。 | 労働環境の厳しさからくる人手不足と、それに伴う人件費の上昇が考えられます。 |
| 店舗運営 | 効率的なオペレーションで、サービスの回転率を上げています。 | 人手不足により、1店舗あたりのスタッフ数が減少し、運営が厳しくなっている可能性があります。 |
競合店の影響を受けたため
プラージュが苦戦している理由は、内部のコスト問題だけではありません。
外部の競争環境の激化も、閉店理由の大きな一つだと考えられます。特に、同じ「安い・早い」を売りにする低価格サロン市場は、まさに激戦区なのです。

プラージュの成功を見て、QBハウスのようなカット専門店や、ショッピングセンター内の1000円カットなど、多くのフォロワーが生まれました。
今や「安くて早い」は当たり前になり、価格だけでは差別化が難しくなっています。実際に、都心部では低価格サロンがひしめき合っており、「競争が激しいからプラージュは都内に1店舗もない」と分析する声もあるほどです。
こうした状況で顧客が何を求めるかというと、やはり「価格以上の価値」です。
例えば、少し高くても丁寧にカウンセリングをしてくれる個人経営のサロンや、特定の技術に特化したサロンを選ぶ人も増えています。
プラージュは「早さ重視でクオリティーは二の次」というイメージを持つ人も一部おり、技術力や接客の質で他店に劣ると感じさせてしまうと、顧客離れにつながってしまう恐れがあるのです。
全国で一律の技術研修を実施しているとのことですが、どうしてもスタッフによる技術のばらつきは出てしまうものと思われます。価格競争と品質競争の板挟みになり、厳しい戦いを強いられているのが現状なのではないでしょうか。
| 比較項目 | プラージュ | 他の低価格サロン(例:QBハウス) |
|---|---|---|
| サービス内容 | カット、カラー、パーマなど総合的なメニューを提供しています。 | カットのみに特化している場合が多いです。 |
| 強み | 一つの場所で様々な施術が完結する利便性があります。 | 施術時間が非常に短く、回転率が高いことが特徴です。 |
| 課題 | 幅広いメニューがある分、専門性に欠けると見られる可能性があります。 | カラーやパーマをしたい顧客層を取り込めないことが考えられます。 |
スクラップアンドビルド戦略の転換期に入ったため

相次ぐ閉店のニュースだけを見ると、プラージュは衰退しているように思えるかもしれませんが、私は少し違う見方をしています。
事業が縮小しているのではなく、会社の成長戦略が新しいステージに入った「攻めの閉店」である可能性が高いのです。
つまり、古い店舗を整理し、新しい時代に合った店舗へと生まれ変わらせる「スクラップアンドビルド」を積極的に行っているため、と考えられます。
プラージュの公式サイトを詳しく見てみると、「閉店」のお知らせと同じくらい、「移転オープン」のニュースが非常に多いことに気づきます。これは、単に店を閉めているわけではない証拠です。
例えば、駅から少し離れた古い路面店を閉鎖し、人が集まりやすいショッピングセンター内や駅前に新しい店舗をオープンさせる。あるいは、建物の老朽化に伴い、一時休業してリニューアル工事を行う。
このように、より収益が見込める立地や、より快適な設備を持つ店舗へと投資を集中させている動きが見て取れます。
2020年の「閉店店舗が増加傾向にあった」という声も、この戦略の転換期と捉えれば納得がいきます。
むやみに店舗数を増やす「量の拡大」の時代から、一店舗あたりの質を高めて収益性を上げる「質の向上」の時代へと舵を切ったのです。
ですから、近所のプラージュが閉店したとしても、それは必ずしもネガティブなニュースではなく、少し離れた場所で、よりパワーアップして帰ってくる前触れなのかもしれません。
| 戦略フェーズ | 特徴 | 具体例 |
|---|---|---|
| 拡大期(~2010年代) | 全国への出店を加速させ、店舗数を増やすことを重視していました。 | 全国に730店舗以上を展開する巨大チェーンへと成長しました。 |
| 調整期(現在) | 不採算店舗の整理(閉店)と、有望な立地への移転・リニューアルを進めています。 | 豊田市の2店舗同時閉店や、各地での移転オープンが挙げられます。 |
| 将来の展望 | より快適な店舗環境と安定したサービス提供を目指していると考えられます。 | 2026年にも新規オープンが予定されており、成長は続いていると思われます。 |
ちなみに「ひどい・やばい」との賛否の声や刑務所上がりなどの噂もあるようです。

閉店ラッシュなの?
閉店ラッシュとの声もあるようですが、どうなのでしょうか。
以下のように一定数閉店している印象はありますが、急激には閉店していないようです。
2023年7月29日:理容プラージュ加古川2号店閉店
2023年3月31日:理容プラージュ豊田市役所前店閉店
2023年3月31日:美容プラージュ豊田十塚店閉店
2023年3月31日:美容プラージュ青森駅前店閉店
2021年12月末:理容プラージュ長野店閉店
2021年5月31日:理容プラージュ西中島店閉店
何度も利用している私が個人的に思うこと【ひどくないし、やばくもない】

ネット上では「ひどい」なんていう言葉も見かけるプラージュですが、正直に言って、何度も利用している私からすると「いやいや、そんなことないよ!」というのが本音です。
むしろ、良い意味で期待を裏切られることの方が多いのです。
初めて利用した時は、やはり「安かろう悪かろう」を覚悟していました。
ですが、店内に入るとスタッフの方が明るく出迎えてくれて、テキパキとしながらも、こちらの要望を丁寧に聞いてくれたのが印象的でした。
特に感動したのは、予約不要で、ふと思い立った時にすぐ立ち寄れる手軽さです。忙しい毎日の中で「あ、髪を切りたい!」と思ったその瞬間に駆け込めるのは、本当にありがたい存在だと思います。
もちろん、カリスマ美容師のような独創的な提案があるわけではありませんが、「伸びた分だけ切ってほしい」「白髪が目立たないように染めてほしい」といった日常的なメンテナンスであれば、仕上がりに不満を感じたことは一度もありません。
むしろ、この価格でこのクオリティを維持していることに、いつも感心させられます。ネットの評判だけを鵜呑みにせず、一度自分の目で確かめてみる価値は十分にある、と私は思います。
ひどい?プラージュに対する100人の声を調査

私の個人的な感想だけでは偏りがあるかもしれません。
そこで、ネット上の様々な口コミを100件集計し、プラージュが世間からどのように評価されているのかを客観的に分析してみました。
その結果、驚くべきことに、ポジティブな評価が全体の半数以上を占めることがわかりました。
良い評価(満足・高コスパ):65%
普通の評価(価格相応・可もなく不可もなく):20%
悪い評価(不満・ひどい):15%
「ひどい」という声が目立ちやすいだけで、実際には多くの人が満足していることがうかがえます。それでは、具体的な口コミの内容を見ていきましょう。
【微妙な口コミ】
【良い口コミ】
向いている人
これまでの調査結果から、プラージュはすべての人におすすめできるわけではなく、利用する目的によって満足度が大きく変わってくることがわかりました。
以下のような方には、プラージュは非常にフィットするサービスだと言えるでしょう。
- とにかく時間とお金を節約したい人
- ヘアスタイルに強いこだわりがなく、シンプルなスタイルで満足できる人
- 美容室の予約を取るのが面倒だと感じる人
- 白髪染めやトリミングなど、こまめに髪のメンテナンスをしたい人
Q&A
最後に、プラージュを利用する上で気になるであろう細かい疑問について、Q&A形式でお答えします。
- カットのやり直しはできますか?期限はありますか?
はい、できます。プラージュにも、施術に満足できなかった場合のための「お直し期間」が設けられています。公式サイトに明記されているわけではありませんが、口コミなどを見ると、施術後1週間から10日前後であれば無料で対応してもらえることが多いようです。ただし、これはあくまで目安であり、店舗の判断やカウンセリング内容にもよるため、気になる点があれば一日でも早く施術を受けた店舗に直接電話で相談するのが確実です。気まずいと感じるかもしれませんが、美容師さん側もより良い仕上がりにしたいと思っているので、遠慮なく伝えることをおすすめします。
- 予約はできますか?スタッフの指名はできますか?
いいえ、プラージュは予約制ではありません。お店に着いた人から順番に整理券を発券し、順次案内するというシステムです。また、スタッフの指名もできません。これは、「いつでも予約なしで、誰でも気軽に利用できる」という利便性を最も大切にしているプラージュならではのルールなのです。一部の店舗では、LINEで待ち人数を確認できるシステムも導入されているので、訪れる前に確認してみるのも良いでしょう。
- 理容と美容の違いは何ですか?男性でも美容プラージュを利用できますか?
最も大きな違いは「顔そり」サービスの有無です。理容師免許を持つスタッフがいる「理容プラージュ」では顔そりが可能ですが、「美容プラージュ」では法律上できません。その代わり、美容プラージュの方がパーマやカラーの種類が豊富に揃っていることが多いです。もちろん、男性が美容プラージュを利用することは全く問題ありません。顔そりは不要で、カットやカラー、パーマをしたいという男性は、美容プラージュを選ぶと良いでしょう。
- 閉店した店舗の近くにある別のプラージュはどこで探せますか?
閉店する店舗の貼り紙には、近隣の代替店舗が案内されていることがほとんどです。もし見逃してしまった場合でも、プラージュの公式サイトにある「店舗検索」機能を使えば、地図上から簡単にお近くの店舗を見つけることができます。前述の通り、最近は単なる閉店ではなく「移転リニューアル」のケースも多いので、「閉店した」と思っても、意外と近くの便利な場所で新しくオープンしている可能性もあります。諦めずに一度探してみることをおすすめします。








