人気雑貨店「サリュ(salut!)」。
女性から特に支持されているお店ですが昨今、撤退してしまうお店が多々見られます。
今回はそんな閉店してしまう理由について調査しました。
サリュが閉店ラッシュ?撤退する店舗が増えている理由

調査すると主に次の3つの理由があるようです。
閉店理由1:市場動向や物価・人件費の高騰のため
サリュの閉店に大きく影響しているのは、市場動向と賃貸料の変化です。
雑貨店の運営において、立地は非常に重要です。
人が多く集まる場所では売り上げも伸びやすいですが、その一方で賃貸料が高いのが一般的です。
サリュが選んでいるような商業施設内の店舗では、特に賃貸料の上昇が経営に大きな影響を及ぼします。
あくまで一例ですが賃貸料が月額100万円から150万円に上昇した場合、年間で600万円の追加負担が生じることになります。
これは、売り上げに対する直接的な圧迫となり、特に小規模な店舗にとっては致命的です。

さらに、市場の需要の変化も見逃せません。消費者の嗜好や購買力が変わることで、一部の商品が売れ行きを落とすこともあります。
たとえば、流行の変化に敏感な若年層が主な顧客層の場合、トレンドの変化に迅速に対応できなければ、売り上げに直接影響が出ることがあります。
こうした市場の変化に柔軟に対応することが、雑貨店にとっては重要ですね。
これらの理由から、サリュは閉店を余儀なくされているのです。
賃貸料の高騰と市場の変化は、サリュに限らず多くの小売店に共通する課題と言えるでしょう。
今後、こうした状況にどう対応していくかが、サリュの未来を左右する重要なポイントとなります。
閉店理由2:円安による影響のため
サリュの閉店問題において、円安による影響は非常に重要な要因です。
多くの商品が海外からの輸入品であると考えられるため、円安が進むと仕入れコストが上昇してしまいます。
例えば、為替レートが1ドル130円から145円に変動した場合、同じ金額のドル建て商品を購入するのに必要な円額は約10%増加します。
以下は財務省のデータですが、長期的に見ても円安傾向にあることがわかります。

(出典:財務省)
これにより、サリュのような小売店では仕入れコストが跳ね上がり、結果として商品の価格を上げざるを得なくなります。
この価格上昇は、消費者にとっても大きな影響を与えるでしょう。
価格が上がれば、消費者は購入をためらうようになりますし、同じ価格帯の競合他社の商品に流れる可能性もありますね。
加えて、サリュが採算を維持するためには、仕入れコストの上昇分を商品価格に上乗せする必要がありますが、これがさらに顧客離れを引き起こす懸念もあります。
したがって、円安はサリュのような輸入商品を多く扱う小売店にとっては大きな挑戦です。
特に、価格の低い商品を提供することを売りにしている場合、コスト増加が直接的な利益減少につながります。
このような経済的な外部環境の変化は、サリュだけでなく、多くの小売業者が直面する共通の課題ではないでしょうか。
閉店理由3:オンラインショップへ注力するため
サリュが直面しているもう一つの課題は、オンラインショップへの注力です。
現代では、消費者が実店舗よりもオンラインでの購入を好む傾向が強まっています。
実際、日本におけるオンラインショッピングの市場規模は年々増加しており、2020年には約11兆円に達しました。
サリュのような店舗もこのトレンドに対応するために、オンラインへのシフトを進めざるを得ない状況です。
オンラインショップへの注力は、実店舗の存在意義を薄れさせています。
例えば、オンラインでの購入が増えれば、実店舗での売り上げは自然と減少します。

(出典:salut!)
特に、サリュのように小規模で運営されている店舗では、限られた経営資源を効率的に使うために、オンラインへの集中が進みます。
これは、物理的な店舗の維持コストを削減するための戦略ですね。
しかし、この移行にはリスクも伴います。オンラインと実店舗の両方を運営することは、経営資源の分散を意味し、特に在庫管理や物流コストの増加につながります。
これらのコスト増加は、結果として利益率に影響を及ぼす可能性があります。
サリュのような小規模店舗では、こうしたコストの増加が経営にとって重荷になることもあるでしょう。
公式オンラインショップはこちらからご覧いただけます。
本当に閉店ラッシュ?過去に閉店した店舗例
以下は、過去に閉店が確認された「salut!」の店舗で、やはり多くの店舗が撤退しています。
- 2018年1月28日:salut! HEP FIVE店 閉店
- 2019年5月11日:salut! 市川コルトンプラザ店 閉店
- 2019年7月29日:salut! ルミネ池袋店 閉店
- 2021年3月28日:salut! 仙台一番町店 閉店
- 2023年1月9日:salut! ららぽーとTOKYO BAY店 閉店
- 2023年1月15日:salut! イオンモール和歌山店 閉店
- 2023年3月28日:salut! 新越谷VARIE店 閉店
- 2023年5月7日:salut! 仙台泉パークタウンタピオ店 閉店
- 2023年5月7日:salut! 宇都宮インターパークビレッジ店 閉店
- 2023年5月28日:salut! コクーンシティさいたま新都心店 閉店
- 2023年5月31日:salut! イオンモール名古屋茶屋店 閉店
- 2023年6月18日:salut! MARK IS みなとみらい店 閉店
- 2023年8月:salut! アトレ川崎店 閉店
- 2024年2月8日:salut! トキハわさだタウン店 閉店
- 2024年5月頃:salut! イオンモール府中店 閉店
- 2024年8月11日:salut! ららぽーとEXPOCITY店 閉店
「サリュ(salut!)ってどんな雑貨屋かおさらい
サリュ(salut!)は、「毎日を大切にするためのインテリア」をコンセプトにした雑貨店です。
フランス語で「やぁ!」という意味の「salut!」は、日常を楽しくするための商品を提供することを目指しています。
店舗では、雑貨やキッチングッズから大きな家具まで、幅広い商品を取り揃えており、価格もお値打ちで手に取りやすい設定となっています。
また、オンラインショップを通じても商品を購入できるため、利便性を高めています。
サリュは、おしゃれで手頃な価格の商品を提供することで、日常生活に彩りを加えることを目指しています。
サリュはどんな人に向いている?
サリュは、インテリアや生活雑貨にこだわりを持つ人々にとって理想的なショッピングの場です。
特に、おしゃれで実用的なアイテムを手頃な価格で手に入れたいと考える人々に向いています。
店舗の商品ラインナップは、日常生活を豊かにする小物から、部屋の雰囲気を変える大型家具まで多岐にわたります。
これらの商品は、若い世代から中高年まで、幅広い年齢層の顧客に魅力的です。
また、家を新しくしたり、模様替えを考えている人にとっても、サリュは多様な選択肢を提供します。
オンラインショップの存在は、忙しい日々を送る人々や、店舗が遠い地域に住む人々にとっても便利であり、さまざまな生活スタイルに対応するサービスを提供しています。
このように、サリュは多彩なニーズに応える商品を提供することで、幅広い顧客層に対応しています。
それは、日々の生活を少しでも豊かに、そして楽しくするための選択肢を提供することを目的としているからです。
しかし、市場動向や経済状況の変化により、店舗の閉店が相次いでいる現状もあります。
これは、サリュが直面している経営上の課題として認識されるべきでしょう。
最終的に、サリュの閉店は多くのファンにとって残念なニュースですが、変化する市場環境の中で、どのように進化し、新たな価値を提供していくかが注目されるポイントです。








